何かと有名な阿部定事件。愛人が愛しくて、誰にも渡したくなくて、不倫相手の男の性器を切り取って、殺したと有名だけど、この事件は昔から、知っていたけど、あの二・二六事件の3カ月後だったとわかって、さらに、びっくり!なぜに、こんなことを思ってしまう。そこには、少女時代に学生の男に襲われたことがきっかけで、父親から怒られて、夜の世界に売られてしまう。本人もグレていたらしい。そこから、転落の人生となったらしい。なかなかの美人。旅館とか料亭で働いて、稼ぐ人生となる。この時代は、男は女を弄んでも怒られないのに、女は処女でないといけないみたいなことはあったらしい。強姦されても認めない。その風習も悪影響を及ぼしているように思う。襲われたことがきっかけで、結婚できないと思いこんで、愛人生活をしてしまう。そのまま、トップにあがれるようにすることもできない。結婚もできない。選択肢のない中で、愛人となるわけだけど、自分のものにはできない。独占できない。いろんな思いが彼女を追いこんでしまったのか。ある時、愛人の首を絞め殺して、性器を切り取り、それをホルマリン漬けにしていたと聞いたけど、どこまでが本当かどうかはわからないけど、逮捕されて、懲役六年となるが、刑務所ではまじめに過ごしていたことで、一年早く、出所する。そのあとも、旅館や料亭で働いて生きていく。若い愛人ができたりするが、時々、突然、姿を消す癖があったらしく、行方不明になる時期があったらしい。殺した愛人の命日には、必ず、お花をお寺に備えていたらしいが、阿部定がいつどこで、どうなって亡くなったかは、誰も知らない。一人の女の哀しい人生に思えた。男も女も結婚とか愛人とか関係なく、一人で生きて行けるように育てて行くべきだと思った。結婚するしないよりも、自分はどうやって生きて行くかが大切だと思う。こんな哀しい事件はない方がいいですね。