松本清張シリーズのサスペンスドラマ。無職の夫と幼い子供を持つ、母親が夫を殺してしまう。女性弁護士が担当するが、母親は殺人を認めてしまう。しかし、弁護士が夫のDVに悩まされていると判断して、執行猶予つきの判決を受けるが、そこへ、その母親と顔見知りの男が現れて、意外な現実を知る。実は、母親は夫からDVを受けていなかった。受けているかのように見せるために、壁の薄いアパートに引っ越したり、DVをうけたかのように見せるためのメイクをしていた。DVはなかった。ただ、無職の夫のかわりに働いて、子育てをする。普通の生活をしたかっただけらしい。出張先で知り合った男性にプロポーズされる。しかし、その時の答えが「一年半待って」だった。アパートを引っ越して、夫を殺して、半年たった頃、その母親は男性に会いに来るが、男性は現れず、弁護士が現れた。そこで、事実が暴かれる。かわいそうな母親が、本当は嘘つきの怖いおばさんとなってしまう。離婚したくてもできない。離婚してもお金は貰えない。追いかけられても困る。となると殺すしかなかった。女は怖い!しかも、普段は真面目でおとなしそうなイメージの母親が殺人。でも、無職のままで働く気が、さらさら、なくてヒモのようにしていたら、DVがなくても、殺人になるかもしれない。酒ばかり飲んでいたら、DVがなくても考えてしまうかもしれない。結婚って何?と考えさせられた。ちょっと、疑問に思うのは、女に子供がいると、どうして仕事について、裁判で追及されなくてはいけないのか?夫が無職でも、働いてはいけないの?出張にも行ってはいけないの?時代の違いもあるけど、今でも、そう思っている人がいたら、許せないと思った。普通の人生を送りたいと思った、母親の夢だった。