嵐が高校野球の番組のテーマソングを歌うこともあるし、今年で100回となる高校野球。高校野球と言えば、思い出すのが、某高校の勝利至上主義の監督による、星稜高校の松井秀喜選手への5回連続敬遠。そこまでして、勝ちたいのか?高校生にそんな指導をしていいのかと思った。こう言うと、ワールドカップのポーランド対日本の試合のボール回しはいいのかと思うかも知れないけど、あれはプロの大人の試合。しかも、日本代表の試合だし、相手のポーランドも試合放棄状態だったから、高校野球とは違う。高校野球は教育の一環として活動しているものなのに、勝てばいいという大人がしていいことなのかな?と感じた。その後、某高校はいろいろ言われたらしい。私は、今でも、その高校名を聞くだけで嫌になる。この監督は数年前に辞められたので、ほっとした。スポーツ=勝つ。これだけではないはずなのに、何を教えるつもりだったのだろう?ずっと、謎となっている。それに比べて、感動したのは、1979年8月16日に行われた。箕島高校対星稜高校の試合。ものすごい試合だった。始まったのは16:00頃で、終わったのは20:00近くだったと思う。同点のまま、試合が続き、最後は星稜高校の選手が芝生に足をとられて勝負がついた。正々堂々と勝負していた。しかし、この芝生に足をとられた選手は、その後、大変な思いで生きていくことになる。この試合のあとも、両校は親善試合をしている。でも、どうしても、現れない選手がいて、箕島高校の尾藤監督が心配していた。尾藤監督は闘病生活の中、試合会場に来て、その選手がくるのを待ち続けた。ある時、その選手が現れた。なぜ、長い間、親善試合に来なかったのかと言うと、彼は甲子園球場で芝生に足をとられて転んだために負けたと言われ続けて、ずっと、苦しんでいた。星稜高校を卒業後に就職しても、必ず、その話題で責められて傷ついて転職を繰り返していたらしい。それもあって、親善試合にも来にくい状況だった。ただ、当時のメンバーや尾藤監督の病状のこともあって、参加する気になったと、特集番組で放送していたことがあった。大人たちの何気ないひと言で、ひとりの青年の人生も狂わせてしまう。勝つことも大事だけど、それだけではない、スポーツの魅力を高校生をはじめ、これからの人たちに教えていかないといけないと思う。今年は、相撲・レスリング・アメフト・ボクシングなどで、とんでもないことが起きている。もっと、大人たちは、冷静に子供たちに正々堂々とスポーツを楽しめる状況を作ってほしいと思う。
日曜日から、高校野球が始まりますね。正々堂々と戦ってほしいですね。