殺されていた、人形作家のおばあちゃんも、それを発見したお姉さんも、そして、人形作家のおばあちゃんを殺したお母さんの息子は、そのおばあちゃんの夫を殺して、14年間も黙っていた。そして、小学校の先生になっていた。この先生が子供の頃、なんとかして、医者にしたくて勉強ばかり押しつけて、それ以外のことはさせないどころか、勉強以外のことをしていないかどうかをストーカー行為で確かめていた。その時に、五月人形を盗んで逃げた、子供の後をつけていた、おばあちゃんの夫を階段から突き落とした。そして、亡くなった。子供の母親は子供かわいさに、ずっと、隠していた。ひとりぼっちになった、おばあちゃんは、イライラして、あちこち、いろんな人にひどいことを言っていた。お姉さんは、子供たちから、ハーモニカのお姉さんと慕われていたけど、子供の頃の母親からの虐待が原因で、子供に対しては微妙な感情をもっていた。結局は、人形作家のおばあちゃんが、先生と再会したことを知った、母親が押しかけて行って説教されたことに腹を立てて殺したのだった。それぞれが、それぞれの思い込みと勘違いと理解しようとする心が不足しているから、起きた事件のような気がした。ある意味、きちんと叱るおばあちゃんも必要だけど、相手がそれを理解できなかったり、理解しようとしなかったりすると、おかしな方向に向いてしまう。自分の息子を医者にしたくて、あれこれと禁止させて、おまけにストーカー行為していたら、子供の逃げ道はなくなってしまう。母親が「あなたなんか生まれて来なければよかった。」とか言ったり、子供のすることすべてを拒否したりすれば、結婚にも妊娠にも疑問を感じてしまう。おばあちゃんも、夫を殺されたことで誰も信じられなくなってしまったのかも知れない。ちょっと、考えさせられるようなストーリーだった。