日曜日の昼はあまり、おもしろい番組がないので、BSのドラマを観ていた。松本清張の「顔」。原作では男が主人公だけど、今回のドラマは女を主人公にしていた。昭和22年、女優を夢見ながら、福岡の場末の飲み屋で働く女を松雪泰子さんが演じている。場末の飲み屋でも、いっしょに働く仲間たちにもいじめられたりしていた。ある日、坂口憲二さんが演じている、あやしい男が現れて、おかしな方向に行ってしまう。映画監督と知り合いだから、紹介するとか言いながら、お金を要求していた。それを信じて、お金を渡していた、女は嘘だとわかると、怖い計画を立てた。女って怖いなぁ~って思った。自分以外にも被害者がいる。さらに、仲がいい女もいる。映画監督と知り合いなのは嘘だった。お金と体が目当てだった。お金も夢も無くしかけた時に、突然、詐欺師の男とに行って殺して海に落としてしまう。その後、お金を貯めて、東京に行き女優の夢を叶える。最初はエキストラみたいなところから始めて、大女優への道を進む。ある時、主役の人気俳優を誘惑したことで、主役をすることになる。そして、彼女にとってはめざわりだった、女優が結婚のため引退する。それによって、彼女も這い上がるはずのところで、昔、殺した男の死体が見つかり、いろんな人の証言から、大女優へと向かって行く女が犯人だと、警察も目をつける。そこで、殺した男の知り合いの女が危ないと思い、殺害計画を立てて実行にうつそうとするが失敗してしまう。知り合いの女の夫が家に届いた手紙をあやしく思って、警察に届ける。結局、知り合いの女が映画を観て、タバコを吸うシーンを観て、彼女が兄と慕っていた男といっしょに温泉に行った女だとわかる。結局、最後は女優らしい言葉を言って、記者会見が終わるシーンだった。
顔がキーワードになっていた。顔がわからなければ見つからなかったかも知れない。有名にならなければ、気にしなくてもすむはずだったこともそうではなくなる。ちょっと、哀しいと言うかさみしいと言うか、あの時代だからこそのストーリーだと思った。坂口憲二さんも松雪泰子さんも、意外と怖い役が似合うなぁ~って感じた。