最初から涙が流れて止まらなくて、最後はどうなるのかと思ったけど、意外なラストでびっくりした。ネタバレになるといけないので、深くは言えないけど、あ~こう言う繋がりだったのねって感じでした。料理人役の二宮和也さん、西島秀俊さん、綾野剛さんの素晴らしい手捌き。包丁もフライパンもすごかったです。竹野内豊さんは将校の役なのですが、憎らしくて憎らしくて、こちらからバーンと撃ちたいくらいでした。満州に行く時は、誰もが夢を抱いていたのに、実際はそんなに甘くなかった。帰って来るのも大変だったのは知っていた。本当に、あちこちの国からのスパイが多くて、誰も信じられない時代だったのだろうと思う。西島秀俊さんが演じる、山形直太朗が竹野内豊さん演じる、三宅将校に嵌められたと思うのも当然。そんな中で、ラストレシピを持ち出す。それを巡るストーリーだけど、相変わらず、二宮和也さんは演技なのか素なのかわからないくらいの自然な演技。綾野剛さんとのシーンでは、本当に普段からこんな風に話しているのかな?と言う感じだった。西島秀俊さんの流ちょうなロシア語。ペラペラでびっくりしました。そして、西島さんの助手役の西畑大吾さんの演技。元々、朝ドラに出演していた時から、演技がうまいなぁ~と思っていたけど、今回も素晴らしかったです。泣くシーンがあるのですが、二宮さんの「硫黄島からの手紙」のラストシーンを思い出してしまうほどの感動でした。これからも、楽しみな俳優だと思います。宮崎あおいさんが演じる、山形直太朗の妻の千鶴は、必死になって夫のレシピ作りに協力して、時には叱咤激励もする、しっかり者。
とにかく、一度は観ていただきたい映画だと思います。戦争や料理や夫婦関係など、いろんなことの歴史が詰まった映画だと思いました。