ずっと、憧れていた。80年代、夢が壊れてしまったあとも、ずっとずっと、憧れていた。松田聖子さんの衣装デザイナーとして有名だった頃、あの素敵なかわいい衣装に憧れて、着てみたいだけではなく、デザインしたかった。作ってみたかった。多少、洋裁の知識はあったから作れないこともないけど、田舎では自分のイメージしたような布が売ってなくて、ここで挫折していた。何が何でもデザイナーになりたかった。専門学校に進学できると思っていたら、「女に教育はいらない。」の一言で、すべて消えた。スタイル画の通信教育は受けたけど、結局、周りにそのことについて話せる人もいないし、他の人のレベルもわからないから、どんどん、孤独になっていくだけで成果は出ない。親はそんな私の気持ちに気づくどころか、傷つけることばかり言って、外には出せないようにしている感じだった。そんな頃に現れた、小峰リリーさんの存在は神様のように思えた。アイドルの衣装デザイナーになりたい!これが、何かを作る原点になった一つでもある。いつの間にか、松田聖子さんも大人になり、小峰リリーさんの名前を聞くことも少なくなっていたけど、今回の訃報で、初めてわかった。劇団四季や蜷川幸雄さんの舞台でも活躍されていたと知ってほっとした。ずっと、活躍されていた。やっぱり、憧れの人でした。
小峰リリーさん、お疲れさまでした。ゆっくりと休んでくださいね。心からご冥福をお祈りいたします。
きっと、あの世でも、蜷川幸雄さんとタックを組んで、仕事をしているのかな?