川越美和さんの訃報を聞いてから、気になっていた。私が若い頃、無理やりにでも結婚させたいと思っている人たちが、やたらと言っていた言葉。「1人で死んでいくのはさみしいよ。」でも、父を病気で亡くしていた私は、そんなことでは心を開かない。誰が先に亡くなるかなんてわからない。子供の将来を勝手に決めて、田舎から絶対に出させないようにして、親のそばにいるようにする。そうすれば、みんなに看取られて死ぬことになるから、孤独死にはならないと言いたかったらしい。孤独死のために、好きでもない人と結婚しなくてはいけないの。わけのわからないことを言って、意地でも結婚させようと言うことだと思い、とことん、無視した。その人たちの言っていることややっていることを見れば、この人たちと同じにはなりたくないと言う思いだけが溢れてくる。仕事中であろうが昼休憩であろうが、舅・姑・小姑・親戚の悪口しか言わない。楽しいこともしあわせなことも言わない。言ったとしたら、子供の自慢話。こんな人たちとは距離をおくようにした。それでも、酒が入るとしつこく、結婚の話ばかり、水でもぶっかけてやろうかと思った。もともと、結婚に興味がないから、したくもなかった。病気で倒れた時も、別に結婚していればよかったとも思わなかった。もしかしたら、死ぬかもしれないと思ったから、そんな気にもならなかった。ただ、友だちに「アパートじゃなくて会社で倒れてよかったね。」と言われた時、結婚も関係ないなぁ~って思った。孤独死でも、いいとも思う。周りはかわいそうと思うかもしれないが、どこで死ぬかなんてわからないし、亡くなった本人は孤独死と自覚していないかもしれない。周りが勝手に思うこと。事件や事故、地震などの災害。何が起こるかわからないこの世界。いつどうなるかわからないのに、「結婚すれば孤独死にならなくていいよ。」と言っていた人たちはどうしているのだろうか?意外と田舎の家にひとりぼっちで、さみしく暮らしているのではないかと思う。結婚がすべてじゃない。独身は不幸じゃない。子供がいなくても不幸じゃない。時代は変わっていくものです。都会の1人暮らしもつらいけど、田舎の1人暮らしは、もっとつらくて不幸だと思う。

人間は生まれてくる時も死んでいく時も1人なのだから~孤独死をおそれなくてもいいと思う。