子供の頃、なぜか、この番組は家族全員と当時、わが家で住み込みで働いていたお姉さんたち(4人ぐらいいた。見習いの人もいた。)もいっしょに観ていた。今、思うと子供が観てもいい番組かどうかはわからないが、なぜか、家族全員でテーブルとか炬燵を囲んで観ていた。「銭の花の色は清らかに白い。だが、蕾は血が滲んだように赤く、その香りは汗の匂いがする」のナレーションは、今でも覚えている。大阪の旅館の娘が伊豆熱川の旅館に嫁に行って、舅姑小姑も参加して嫁いびりをする話なのだけど、なぜ、子供までが観なくてはいけなかったのかと不思議に思う。もっと、明るくて楽しくてしあわせな話だったら、私の結婚観も変わっていただろうなぁ~いくら、一家にテレビが一台の時代だからってと言っても、なぜ!としか思えない。これから、結婚もするであろう、若い女の人もいるのに~とも思っていた。なんと言っても、冨士眞奈美さんの新珠三千代さんに対しての「おい、加代」の台詞は頭から離れられなくなってしまった。そう言う時代と言ってしまえばそうだけど、もっと、自由にできればよかったのに~とも思う。今はそんなことをしている家はないと思う。住み込みで働くとか一家に三台ぐらいはテレビもあるし、家族全員で観ることもなくなった。私は、何でも家族全員でと言うのがいやだった。しかも、テレビまでも、なぜに観たくもないのにと思う。家族全員でご飯を食べるのはいいことだと思うが、少しは子供や他の人のことも考えて欲しかった。


このドラマは、私の中ではいろんな意味でトラウマになっていると感じることがある。親が子供の観たいと思う番組にチェックするのも必要だと思うが、子供に対しても意見を聞いてからでもいいと思う。ニュースでもドラマでもドキュメントでも、親が選ぶのではなくて子供の反応も考えるべきだと思う。子供は意外と冷静で大人だったりしますからね。


家族全員でが、好きじゃない私でも楽しかったのは、病気で入退院を繰り返していた父が、体調がいい頃は、祖父母以外の家族全員と住み込みのお姉さんたちを連れて、喫茶店に行ったことかな?毎月ではないけど、たまにみんなで行ったのはうれしかった。

今は携帯もあるし、テレビやパソコンもあるし。本当にうらやましいくらいに、いい時代だと思います。