美術館は大好きです。特に、世界遺産にもなった国立西洋美術館。ここで、モネの絵を見るのが好きです。彫刻を見るのも好きですが、20才の頃に新聞で見た上村松園の絵が大好きで、この絵を見るために京都・奈良ひとり旅をしたくらい。ところが、予定していた日には、一番好きな「序の舞」の展示が終わっていることに気づいて、その2週間前に日帰りで京都の国立近代美術館に行った。その美術館だけのために行ったので、どこにも寄らなかった。「序の舞」の前で5分以上は見ていた気がする。まっすぐ、前を見すえて舞う姿は夢破れて悩んでいた私に勇気をくれた。東京芸大蔵となっていたので見ることはないと思っていたからうれしかった。まるで、初恋の人に再会したような感じだった。思っていたよりも大きな絵だったので、あの時代に女性が描くのは大変なことだったのでは~とか大きな部屋じゃないと描けないのでは~とか考えてしまった。「女は早く嫁に出せばいい。」そんな時代に女一人で葉切り茶屋を切り盛りしながら、みんなの意見よりも娘の絵に対する情熱を信じて、絵画の学校に行かせた、上村松園の母はすごい女性だと思った。だからこそ、文化勲章受章者になるほどの画家になれたのだと思う。雨が降っても外で絵を描き続けた娘と娘の才能を信じて画家の道を進ませた母。この二人だからできたのかもしれない。20才の頃に新聞で見た絵はまだ、私の部屋に貼ってある。美術館で買った絵葉書やマグネットも、時々、眺めて癒やされた気分になる。女性なのに美人画を描く、上村松園は私にとっては理想の女性である。シングルマザーになってもめげすに絵を描き続けて、上村松篁と言う立派な画家も育てた。ものすごい非難とか噂にもめげないで描き続けた、そんな力がほしいと思っている。



他にも好きな画家はいます。絵もあります。そのほとんどが20才の頃に出会ったと言うことはしあわせなことだと思っています。若い時こそ、いろんな絵や彫刻などを見るのもいいですよ。秋こそ、美術館に行きましょう!