息子がボーイスカウトのボーイ隊に参加している。誰とは決していうことはできないけれど、秋キャンプで友達がキャンプ場の草むらでウンコをして言うところを、息子は目撃してしまった。見られた友達は黙っていてほしいといったので、息子は素直に黙っていた。その夜息子は家に帰った。するとその子は、次の朝隊長の手を引いてウンコの場所に連れていき息子がやったと主張した。その話を真に受けて隊長は信用し、その子は周りの子にまで、ウンコをした犯人は息子だと吹聴を始めた。隊長にもほかの友達にもウンコの犯人扱いされるようになった。隊長も子供たちの前でウンコの犯人は息子のせいだと言っていたため被害が拡大した。そして、その事実に父親の私が気が付いたのはその事件からかなり後のことだった。

 ウンコの破人の調査は息子にだけされていた。息子もまさか自分が犯人にされているとは気づかずにいた。その後の春のキャップで、みんなから息子はウンコ扱いされ、隊長もそれに同調していたのだった。

 

 人間は大人であれども、子供たちを平等に扱うことはしていないし、先に入った情報を信頼し思い込みが形成されてしまうこということだ。世の中「言ったもの勝ち」であるなら世知辛いものだ。