第2回 従来の縁切り工法の問題点

 

クリップ「第1回 縁切り工法の重要性」のダイジェスト 

屋根の再塗装の際、塗料で屋根材の上下重なり部分をふさいでしまうことがあります。すると、見えない所に水がたまってしまい、屋根の一部である野地板を腐らせてしまう原因の一つになってしまいます。さらに毛細管現象を発生させてしまうことがあります。

屋根塗装時には、通気性の確保と水分の排出の為、適切な隙間の確保が必要です。その隙間を確保(原状復帰)することを 縁切り と言い、屋根再塗装時のポイントです。

 

詳しくは 第1回 縁切りの重要性について をご覧ください。

 

 

上差し毛細管現象ってなに??

 

水が狭い所に入ろうとする力が働き、重力に反して水が吸い上げられる現象のこと。管と水の表面張力によって引き起こされる現象ですが・・・

屋根で起る 「毛細管現象」 についての実験動画がありますので、是非ご覧ください。(音声あり)

 

 

 

 

それでは・・・今回のおはなしです!

 

第2回 従来の縁切り工法の問題点

       ~皮スキ や カッター を使っての縁切り~

 

縁切りの方法には

カッター 従来工法 ~皮スキやカッターを使っての縁切り~

タスペーサー02 タスペーサー縁切り工法

があります。今回は、従来工法の問題点ついて、触れてみたいと思います。

 

初めに、従来工法で縁切りを行う場合の、屋根塗装の工程です。

 

1 高圧洗浄

2 下塗り剤の塗布

3 中塗り、上塗り剤の塗布

4 乾燥

5 縁切り

 

一般的に、このような順番になります。

塗装最後の工程が、皮スキやカッターを使っての縁切りになります。この工法ではどんな問題が起こるのでしょうか?

 

 

 もやもや塗装完了後の作業なので、足あとや傷がついてしまう

 もやもや屋根材裏面に入り込んだ塗料が乾いていないと、再度密着してしまう。

 もやもや屋根材が破損してしまう

  もやもや適切な隙間の確保が出来ない  ← これが毛細管現象を引き起こす原因の一つです。。。。

 

などが、起こってしまう可能性があります。

縁切りの方法によっては、きれいに仕上げた屋根も、台無し(不具合の要因)になってしまうこともあるようです。

責任施工が厳しくなる中、家カルテ(建物履歴書)、リフォーム瑕疵担保保険加入等の視点からも、”いかに不具合を減らせるか” がますます重要になりそうですね。