きんどーが子供のころは「どこのファン?」と聞かれたら、それはすなわちどこの野球チームのファンか、というのが当たり前だった。
TVをつければ今日の試合の結果はもちろんのこと、やれキャンプインだの、ドラフトがどうのと、ほぼ一年中野球が埋め尽くしていて、それも当たり前だと思っていた。
しかしある日の飲み会で会社のお偉いさんが若手にどこのファンが尋ねたところ、若手は「鹿島アントラーズです」と答えて場に笑いが広がった。
この笑いの意味は「おいおい、野球じゃないのかよ!」というツッコミだと思うが、野球以外を答えてもいいんだというのは驚きであり、ある種の呪縛にとらわれていたという証でもあった。
Jリーグが発足した年だった。
そういう目で世の中を見渡してみると、サッカーやラグビー、ゴルフにスノボと様々なスポーツがますます広く親しまれるようになっているにもかかわらず、マスコミの報道の仕方が変わらないのは異様に感じざるを得ない。
民放は自らが球団を所有しているからこれは仕方ないとしても、NHKまでもが同じ姿勢なのには呆れてしまう。
以前明石家さんまが、ある情報番組についてこう言っていた。
「大谷翔平に頼りすぎやな!」
さんまはサッカー部だったからといって、野球偏重に正面きって異を唱えることは、業界人としてしないだろう。
そんなさんまでも、野球に関係のない飼っている犬やら豪邸やらの話に時間を割いている番組を見て「面白い番組作り」をする努力を怠っていると苦言を呈したのだ。
WBCで大いに盛り上がっている、と繰り返すのは結構だが、途中経過などスポーツ専門チャンネルに任せておけばいい。
特に強制的に受信料を徴収しているNHKには、特定のスポーツに偏重することなくまだ日の当たっていないスポーツも広く知らしめるような姿勢を求めたい。
もっと言うならスポーツ好きはせいぜい国民の7割ほどなのだからスポーツ=全員好き、という認識もあらためてもらいたい。
スポーツに興味のない国民にとってプロ野球の試合結果など見る価値の無い情報だ。
公共放送として自覚を持って欲しい。
