インターネットによる選挙運動を夏の参院選から解禁する公職選挙法改正案を巡り、与野党は28日、対応を協議した。メール活用を政党と候補者に限定する自民、公明両党案に対し、民主、みんな両党が納得せず、対案の提出を決めた。ただし、各党とも今国会での法案成立を優先する構えで、与野党は法案成立をにらみ、「ネット戦術」の強化に走り出している。【笈田直樹、中島和哉】
自公両党は28日の協議で、第三者メールの解禁について、妥協案として、改正案の付則に「次々回の国政選挙までに必要な措置を講じる」との文言を盛り込んだ案を提示。しかし、民主党は同意せず、自公両党案と民主、みんな両党案が並行審議される見通しだ。
各党はネット選挙を見据え、準備を急いでいる。自民党の平井卓也ネットメディア局長は3月中旬から党内向けに選挙プランナーらを招いた研修会を実施することを表明。菅義偉官房長官は28日の記者会見で、インターネットによる選挙運動について「首相の強い思いだ」と述べ、早期成立を自民党に促す考えを示した。
一方、民主党も候補者向けの講習会や、「なりすまし」や誹謗(ひぼう)中傷を防ぐネットパトロールなどを行う方向で準備している。海江田万里代表は28日の記者会見で「ネットで投票できるという誤解もある。候補者と有権者に何ができるのか周知徹底しなければならない」と話した。
日本維新の会の橋下徹共同代表は、ツイッターのフォロワー数約98万人と国内トップクラスだ。橋下氏は昨年末の衆院選で、ネット上の発信も「文書図画」とみなして禁止する現行法を「バカらしい」と批判した。ネット選挙解禁を控え、橋下氏の注目度の高さは各党の脅威に映りそうだ。