夏の思い出が増えたと前の記事で
書いた理由の一つであり、始まり。




それは、大好きな大好きな
大正生まれのおばあちゃんのところへ
いつもと同じように会いに行った時。





いつもは休日に一人で行くことがほとんど
だけどその日は仕事が終わってから慌てて
母と一緒に洗濯物だけを置きに行ったの。






「時間が時間だから、あまり居られないけど
今日は顔を見られるだけでもいいよね!
それと洗濯物を取りに行くだけで!」






そんな事を言いながら施設へ向かっていると、浴衣の子だらけ。






「今日花火大会なんだ!
ぜーんぜん知らなかったね😂」




なんて母と言いながら、ふと、



『昔よくおばあちゃんに着せて貰ったな~』




「おばあちゃーん!!
来たよー!浴衣着せてー!」





「ねぇねぇ、おばあちゃん。
綺麗なお姉さん達がやってるみたいに
襟のところ、開けて欲しいなぁ」






「ダメよ。それはそういうことをしても
きちんと様になる歳が必ずくるんだから、
その時にするの。でないと、今の歳でそんな事したらだらしなくてきちんと着付けが出来ていないと思われてしまうものなんだよ。
そんな恥ずかしい思いするの、
嫌でしょう?」





「うん、、わかったぁ。。
じゃあその時を楽しみに我慢するね」





『なーんて、ませたお願い事をした
14歳の夏もあったなぁ』
 




と、おばあちゃんとの過去に
思いを馳せながら
施設へと向かうその足は、





なんだか下駄を履いておばあちゃんちから
友達との待ち合わせ場所まで向かった
あの当時と同じような軽い足取りだった。




到着、
おばあちゃん寝てなかった。





いつも、最初はあれ?って顔するけれど
私がニコッと笑うとその笑顔で
急に思い出したみたいに
おばあちゃんもニコッーって返してくれる。





手までぎゅっと握って。





もう、この一年で特に認知が進んで
私が孫だってことも忘れているけれど、
いつも会いに来る人って認識してくれてる。





私も、それで良いと思ってる。
最初はショックだったけれど、
笑顔に反応し合えて手を握り合って
温もりを感じることが出来るだけで
私の生き甲斐がそこにあるから。






そうそう。それでね、
いつも、良く気がつくスタッフの方が
なんと粋な計らいをしてくださり…





「今日この後花火見に行かれます?」




「いえ、特に。
今日花火大会なんですもんね」




「もし良かったら10分、15分位しか
見せることは出来ないと思いますが
ご一緒に見ていかれませんか?」




「え!良いんですか?
閉門時間大丈夫ですか?」
    



「少しなら大丈夫です」




そう言って初めましての
他の入居者さん達と一緒に見られることに。





開始時間、ほんの10分位
勘違いをされていて




中々始まらないね~と皆そわそわ
し始めていたんだけれど、




その10分の間に




「レディーファーストだから
俺は後ろでいい!」と、おじいさん。




(そんなこと言ってくれてたけど
いざ始まったら後ろを気にしながら
前に来てたな笑)




おばあちゃんが「もう少し後ろに行く」
と言うので、ずらしてあげたら




「あら、気を遣ってくれたんでしょう
どうもありがとう」と、おばあさん。





なんだかほんの10分でも
お互いを思いやる姿に胸が熱くなり、
認知症って、勿論大変だけれど
(特に施設にお世話になっているので
スタッフさん方には頭が下がるし、
その方々の苦労を考えると
簡単には言えないかもだけど)




だけど、やっぱり素敵だな~と思った。




たったの10分でも、
私にとっては学びの時間だった。




そして、お待ちかねの、、、



ヒュルヒュルヒュルヒュル
ドーーーーーーーン!!!!










????



ありゃーーー!Σ(-∀-;)




木が邪魔だー!!笑




なんてこった、、笑笑




さっきまで雨が降っていたとは
思えないほど大きく綺麗に見えているのに…




見えているのに………




あの木さえここに無ければ……




あの木さえ…




だけど、そんな木が邪魔して不完全な花火が



私にとっては今まで見たどの花火よりも
一番、キラキラ輝いて見えて
とても綺麗だった。



とっても嬉しかった。



あのとき、何故か金曜日に行き
母と一緒に行くことになり
あの時間になったのは



きっと、おばあちゃんと花火を見て
素敵な思い出が出来るよう
プレゼントされたんだと思う。



タイミングの良さや人の思い全てに
感謝しかありません。


2019年の夏を、
私はずっと忘れることはない。



だから、
『おばあちゃんと花火』



私はおばあちゃんと笑顔の花火を
打ち上げ続けたいと思う🎆🎇



どうか、木が邪魔することが
ありませんように…笑