受験が終わって帰る。
とにかく移動時間が長くて試験時間の方が短く感じた。
むしろ試験時間が短く感じすぎて何やったのか覚えてないほどで、本当に長い時間かけて行って帰ってきたことしか頭に残ってない。
自分が焦っていることに気付いて尚更焦ってしまった。
何も無駄にしたくないのに。
バスは赤茶けた家々が並ぶ狭い小道を縫うように走っていた。溜池のすぐ隣を走っていた。
広い線路に文字のかすれた看板や、濁ったガラス戸の店。白んだ塀はどれも寂しさなぞ感じさせず、むしろその土地の気候や人柄と相まってからからとしていた。
いくつか駅をやり過ごすと、すっかり辺りの雰囲気は変わった。
駅はどこにいても騒がしかった。
早く自分の街に戻りたい。
あの閑静な駅が好きだ。