翻訳の際,どの形容詞がどの名詞を修飾しているか,判断に迷うことがあります。
文章が長く,被修飾語が複数ある場合には特にそう言えます。
例えば,
「小さな水玉の傘」といった場合,「水玉模様のついた小さな傘」とも受け取れますし,「水玉模様が小さい傘」とも理解できます。
この場合は,二通りの意味に取れますが,文章によってはどの文節を修飾するかに応じて,それ以上の解釈が出来てしまうこともあります。
元の文章
「茶色の目の綺麗な少女」
「茶色の目が綺麗な少女」(目の茶色が綺麗)
「茶色の目を持つ綺麗な少女」(少女が綺麗)
「目が綺麗な茶色の少女」(肌の色が茶色)
どこを強調したいかによって同じ文章でも違ってきます。
つまり,何を誉めたいと思っているかの視点が変われば言葉のニュアンスにも反映されます。
日本語の基本的なルールとして,形容詞や修飾語をあまり多く連続させないようにすることは大切です。また,きるだけ修飾語は被修飾名詞の近くに置くというのも誤解を避けるために必要なことと言えます。
例えば,
「ついにこの問題を解決する技術が開発され,商品化された」と書くよりも,
「この問題を解決する技術が開発され,ついに商品化された」とするほうがスマートです。
「ついに」などの修飾語は,思いついた時に文章中に詰め込みたくなる衝動がありますが,混乱を避けるために,あえて一度すべての修飾語を取り払い,後から挿入し直すぐらいが丁度良いのかもしれません。
今回は日本語の表現の違いについて取り上げましたが,言語によっては,この修飾,被修飾の関係が文法的により複雑になるものもあります。
やはり,文章で意思を伝えるというのは,簡単なことではありませんね。
翻訳の奥深さを垣間見れるのではないでしょうか。
正確で元のニュアンスを大切にする東海綜合翻訳センターのクオリティーの高さをぜひ実感してください。
ひろゆき