なんて優しい日差しでしょう。

暑過ぎず、寒過ぎず、

日本の贅沢。

暑さと寒さを知っているから、

分かる気持ち良さ。

秋のようにカラッとしていない

けれど、

葉桜の下で、

荒城の月の歌を口ずさみたい私。

もっと若かったら、

リュック背負って旅に行く。


亀よ、

私を竜宮城に連れて行っておくれ、

亀と私で楽しみまくろう。

たった一日、一夜の贅沢。

月夜は笑っているよ、

つかめない風は微笑んでいる、

星の数ほどある愛は、

夜空の彼方に隠れているよ。

ブラックホールに

ひきこまれたら駄目だよ。


春の贅沢

春の夢

春の愛

心も身体も春を感じる。

カーディガンを脱いで、

旅に出よう。


明日まで帰らないよ。

春だから。

暑くなったら戻るよ。

寒くなったら戻るよ。


葉桜、

美しい言葉、

日本の美学。


空が霞んでいるよ。

それも、春。