~前回の続き~

『採精室』にて蓋付き容器に射精後、提出し、あとは検査結果を待つのみであった。
事前に担当医に『検査自体は20分程度ですぐに終わります。』と伺っていたのだが…

15分後ぐらいに看護師に呼ばれ、追加で『尿検査』を実施することになった。
※後で説明されたが、『逆行性射精(精液が膀胱に逆流すること)』を調べるためである。

すぐに尿を採取し提出したのだが、『あぁ、やっぱり結果が悪いから、追加で尿検査をするんだ…』とわかった。

疲れていたのだろう。
休日出勤時の疲労、『男性不妊(無精子症)』と診断されることへの不安やストレスも相まって、尿を提出した後、待合室で1人座ってうとうと眠り始めてしまった。

起きた時には、精子を提出してからすでに40~50分が経過していた。
事前に『20分で終わりますよ。』と聞いていたのに…
追加で尿検査を実施したことにより、検査結果が悪いことは決定的だと確信していた。

 
名前を呼ばれるまでの待ち時間が不安で仕方なかった。

名前を呼ばれ診察室に入ると、担当医から精子が確認できないため、『無精子症』と診断された。
まったくの『0』匹だった。

また、産婦人科では治療できないため、男性不妊治療専門の泌尿器科を紹介された。

今のご時世、スマホなどで検索すれば、容易に良質な情報を得ることができる。

もちろん、僕自身も『無精子症』の可能性があり、事前にスマホで軽く検索し、最悪の場合(無精子症)を覚悟していたので、
 
想像していたよりは、真実を受け止めることができた。

この日は平日だったこともあり(僕は振替休暇)、1人で産婦人科に受診しに行っていた。

妻は仕事中だったので、すぐにLINEで『無精子症』と診断された旨の内容を連絡し、帰宅した。


~続く~