~前回の続き~

妻は仕事の合間を縫って、産婦人科に通院するようになった。


妻は、年齢(当時31歳)を気にしていたのか、出産に対して少し焦っているように思えた。
周りの友人は子育て真っただ中、『早く2人の子どもを授かりたい』と一心だったのだろう。

真面目な性格の妻は、早速体質改善に向けて、漢方を試してみた。
『松寿仙』といった女性不妊向け?体質改善の漢方だった。

隣町(車で30~40分)の漢方薬局(保険適用外)まで2人で一緒に買いに行き、月1~2万円した記憶がある。
確かそれをトータル3ヶ月分ぐらい購入した。

妻は、漢方を飲み始めてから、毎朝不安そうに基礎体温を計り、アプリに記録していた。
そして、日に日に改善される基礎体温のグラフを眺めては、本当に嬉しそうにしていた。

そんな時に、通院していた産婦人科にて、『フーナーテスト(性交後検査)』をすることになった。
診察日前日の夜、あるいはその翌朝(診察日当日)に夫婦で性行為を実施し、受診・検査する。

その当時はまだ『不妊治療』について浅はかな知識しかなかったが、本当にいきなり指定された日に『性行為』を求められることに初めのうちは驚いた。

男性の方々なら理解してくださると思うが、排卵日(タイミング療法)やフーナーテストにて性行為を求められる時は、プレッシャーを感じるものである。
プレッシャーを感じ、射精できない方も少なくないのではないだろうか。

僕たち夫婦は、無事に(?)性行為を済ませ、フーナーテストに臨んだ。
※この時はまだ妻1人で通院していた。


~続く~