この度、スマートフォンに漫画を読むアプリをインストールしてみた。漫画に関しては未だに単行本一筋を強く貫いているため、この類のアプリとは生涯無縁になるだろうと思っていた。しかし、欲しい漫画を試しに読む機会が中々得られないのを歯痒く思っていたこともまた事実である。この歯痒さを解消するため、そして未だ見ぬ漫画との新たな出会いを得るために遂にインストールしたのだ。思えば、昨年には音楽のストリーミング配信サービスに手を伸ばしていた。文明開化の波が漫画業界にも訪れたと考えれば至極当然の帰結と言えよう。
しかし、ストアでの評価も読まずにとりあえず適当なアプリを入れて有料会員にもならず無課金のまま使っているからか、どうもアナログ派の私にはしっくり来ない。まず、漫画を画面をスクロールして読むという習慣が馴染まない。今回入れたアプリはページを縦にスクロールするという。これが業界のメインストリームか否かは勉強不足のため知らないが、この縦にスクロールする形がどうもしっくり来ない。漫画は基本的にコマを上から下に読み進めるものだから、縦にスクロールするのも理に適っているといえば適っている。しかし、理に適ったとしても使い手の感覚に合致するかは別である。せめて本をめくるように横にスクロールはしないものか。設定を覗いてみるも、説明書は投げ捨てるタイプの人間にはよく分からない。
そして、掲載されている漫画にも問題がある。当然といえば当然なのだが、現在更新されている漫画は最初の数話と最新の物語しか読めないものが殆どなのだ。これは雑誌を途中から買った時の置いてけぼり感にも似ている。幸い私が好むジャンルは途中から読み進めてもさしたる問題がないものが多いが、それでも話数を盛大にすっ飛ばして読むのは名状し難いモヤモヤを覚える。解決策は単純で、単行本を買って穴を埋めるだけなのだが。
そんなこんなでいくつかの問題点を抱いながらも、ひとまずは試し読みを漁ることでこのアプリを楽しんではいる。しかし、それが続くのも時間の問題かもしれない。この男のことだ。いずれ飽きが来て容量の無駄となるだろう。それまでの付き合いと割り切り、今を楽しみたいと考えている。