今回はセンター試験問題を解いて行こうと思います。
まあ、仕事中なのですが、ほぼ退職が決定しているので、自分の勉強になることをやろうかと。
(上司に仕事も回されてないしね。これで退職を切り出したら何言われるか…)
1 ア・イの組み合わせ。
アは7世紀後半とあります。「伊吉博徳」なんて「井真成」以上にマイナーです。今こそ井真成はメジャーになりつつありますが…唐か宋か。こんなときに世界史の知識が役に立ちますね。唐は618年建国、907年に滅亡です。(唐ロイヤルのエリカ様と覚えよう。シャドウバースをやっている人は分かるはず。受験生あんまやんな。滅亡は「暮れないと思っていたのに唐滅亡)7C前半にすでに唐はあるので、アは無条件に唐で、宋は10C前半。イの『御堂関白記』は日本史選択者は知らないとは言わせない。藤原道長の日記なので、答は①しかない。ちなみに「道長は関白ではない」はもう必須の知識になっています。
2.X.Yの正誤判定
差が付きやすい「逃げ道ナシの正誤判定問題」ですね。まずXですが、日本書紀は神話ではありません。また、推古天皇までをまとめていますので×。Yも、『古事記伝』が津田左右吉という子孫が聞いたらひっくり返ってしまいそうな間違い文を書いているので×。『古事記伝』は本居宣長であり、彼は小児科の医師で、亡くなる三日前まで家で子どもを診療し、家には鈴が多く掛けられていたため「鈴の舎(すずのや)」という別名があったことも難関私大では知っておきたい。津田左右吉は『古事記及び日本書紀の研究』『神代史の研究』『日本上代史研究』『上代日本の社会及思想』の4冊を発売禁止(1942年、津田事件)になっています。これはマニアックだな。まあ答えは誤・誤で④ですね。
3.出版に関する問題。
①鎌倉→室町ならOKですね。春屋妙葩らが五山版を出し始めたのは室町期。
③山東京伝が処罰を受けたのは寛政の改革です。山東京伝の代表作は『仕掛文庫』などの合巻。なお、寛政の改革で処罰されたのは山東京伝と恋川春町です。天保の改革で処罰されたのが柳亭種彦と為永春水。イニシャルで覚えてください。山東京伝(K.S)と恋川春町(K.K)はKが入っているので寛政の改革、柳亭種彦(T.R)と為永春水(S.T)はTが入っているので天保の改革です。
④GHQは批判大嫌い。検閲もバンバンしていますし、黒塗り教科書の図版もあります。×。よって答えは②です。
4.平安・鎌倉時代の文化
ウ、エに同じく入れる問題。ウは小学生でも知ってる問題ですね。「かな」が入ります。①②が消え、鎌倉時代の歴史書である『吾妻鏡』が入ります。愚管抄(慈円作)は歴史書ではなく歴史論を扱った本(いわゆる論文)なので消えます。答は④.
5.米の歴史について
①湿田はずぶずぶで農業がしにくいので、乾田に替わりました。湿田と乾田が逆です。
②大唐米は別名「占城稲」とも呼ばれ、台湾から伝わりました。また、この「占城稲」は「チャンパ米」ともよばれ、出自はベトナムです。時代は北宋。よって、日本ではこの時代は室町時代にあたります。よって奈良ではない。×です。
④米を買い占めると、米の値段はあがります。「暴落」という言葉が間違いです。
答は③です。
6.教育学の正誤判定
X.男子と女子の割合ですが、男子は約40%に対して、女子は約15%ほどしかありませんでした。×。
Y.新婦人協会は治安警察法(1900)によって禁止されていた女子参政権を求めて1919年に作られた組織。市川房枝、平塚雷鳥、奥むめおを覚えておくといいでしょう。○。
よって誤、正で③です。