1学期も中盤戦。この時期のテーマは、「見切る」こと。
4週目から5週目のテーマに、学力低位者の発見というものがある。授業中に下を向く頻度が高い者、しっかり前を向くことができない者、他のみんながこちらの話をしっかり聞いている時に必死ですでに終わった部分のノートを取ろうとしているもの、何ページを開こうって指示してそれに付いて来れない者。
要するに、高校までの12年間の学校生活で「何をやっていたんだ?」って子どもたちを探していく。
そして彼らに授業はこうやって受けるんだよ、テキストはこんな風に使おうね、成績が伸びなくても気にするな、一生懸命平均点を取っていったらいいじゃないか、ってひたすら授業時間の中で呼びかけていく。
で、そういう子たちの目の色が少しずつ変わってくる。
「あ、この先生は勉強のできない俺のことを気にしてくれているんだ」
しつこくしつこく、がんばっていこう!ってひたすら呼びかけた4週目、5週目だったわけだ。
しかし、それでも改善されない子がいる、
もしかしたら、それが彼のペースなのかもしれない。授業が全然わからなくても、とりあえず椅子に座っておけばいいって考えているのかもしれない。そうした態度が染み付いてしまっているし、今さら直しようがないのかもしれない。
彼らに注視ばかりしていると、授業が進まない。他の生徒たちに迷惑がかかるというデメリットもある。仕方なしに、授業は彼らを置き去りにして進めていくしかない。それが6週目、7週目。
さぁ、ここからどうすればいいんだろう。彼ら個々に課題を与えていくか?いや、強制的にやらせたら全く意味あないんだよ。彼らの方から助けを求めてもらわないと。
授業後に質問にくるタイプの連中じゃない。
まるでわからないんだから、質問なんていうレベルではない。
そろそろ彼らを見切っていかないといけない時期になってしまった。
でもこれは残酷なことじゃない。
彼らには「わからない」ことをわかってほしい。わからないならわからないなりの対処法なんて、いくらでもある。地理の場合ならば、中学社会科の範囲を徹底的に学習することだ。それにより平均点までは持っていける。
彼らが開き直り、そうしたベタな努力に身を投じる覚悟を決められるかどうか。授業に全く付いていけない層というのは確実にいる(それは悪いことじゃない.ボクだって体育は全然ダメだったんだから。それは人間の「個性」の範疇である)。
彼らが勉強を諦めず、中学地理のレベルでいいから、必死で食らいついてくれれば、絶対に結果は出る。授業の中では、君たちに届かないかもしれない。でもそれ以外の部分で絶対にフォローはしていくので、ちょっと我慢してくれ。授業内容はちょっと上げていくし、テンポも早めると思う。しかし、それは君たちをないがしろにしているわけではないのだ。
まだまだ先は長いぞ。がんばれ。応援しているからな。