なんて爽快な演劇讃歌!

板の上の芸達者たちを愛でる悦びに溢れた舞台でした


蓬莱氏の脚本は現在の演劇界の抱える問題点を完璧に突いていて、観ながら何回もそうだそうだ!と相槌を打ちたくなりました

興業元が芝居をうてば観客の入りしか気にしなくなるという当たり前

演劇界は活性化しているように見えて、本当の芝居がやりたい観たい人々には辛い状況なのです


そして歌下手でもチケットの売れる俳優を量産してしまう仕組みがこの国にはあるからいっそう問題は根深くなっていきます

中村仲蔵はキャスティングも1人を除いてとても良かったのでそれも高得点。

(市◯隼人の見劣り感が凄かった。発声がね‥酷い)

対して古河耕史さんは所作まで本物の歌舞伎俳優のようでしたが、この方はウィドゲンシュタインの方ですね‥相変わらずお見事。

そして脇も本当に巧い巧い

花組芝居の純米さんとか尾上紫さんなど舞台の角がぴっと立つような空気感でした


それにしても喧嘩っ早いヤンキー少年が身毒丸として舞台に立ってから四半世紀

鮮か過ぎる台詞回しで客席を圧倒する中村仲蔵になっていてなんとも感慨深い

「全ては見物衆の為に!」と叫ぶ中村仲蔵に悶々とした気持ちが昇華されていくようで‥

本当に舞台は命をチャージしてくれます


藤原竜也の外郎売を冥土の土産に観られて良かった!大満足♡