当店ホームページに「ハーフハルモデルシップ・・・その魅力とこだわり」 というページを作りました。
内容は以下の通りです。
■ ハーフハルモデルシップの歴史
ハーフハルモデルシップは、その昔欧米の造船所や船のデザイナー達が、実際の船を設計、建造する前に形状を確認するために、船体(ハル)を半分にした立体模型を制作したと言われています。従って設計図をある縮尺で忠実に再現した模型であったわけです。
当時から、それらが装飾をかねてオーナー宅や造船所に飾られるようになったものが起源といわれています。
■ ハーフハルモデルシップの魅力
フルハル(通常)のモデルシップは、船の全体像が眺められるという点でベストなのですが、スケールが大きくなればなるほど飾るスペースの問題が出てきます。大きな部屋や頑丈な飾り棚が無いと現実には飾ることが出来ません。
また、船には細かい艤装品、セイル(帆)、マスト、シート、ハリヤード類があって裸のままでは、ホコリの付着や破損の問題があることからガラスケースの必要性も出てきて、なおさら大きく重く、且つ比例して高額になっていく事になります。
*ハーフハルモデルシップは壁掛けタイプですので場所をとりません。これまでモデルシップを置けなかった部屋にもちょっとした壁のスペースを利用して手軽に飾ることが出来ます。
*また、ハーフハルモデルは基本的に、艤装品は適宜省略するか全く設置しないで制作するため、ホコリや破損の問題が生じにくいことも特徴の一つです。
*立体的でボリューム感が有りますので、ポスターや絵画とは全く異なる存在感があります。いつも船を身近に感じていたい方におすすめいたします。
*フルハルのモデルシップに比べると、半分でハルの制作でき、艤装品も限られた内容となり且つ展示ケースも不要な点は、結果的にリーズナブルにご購入頂けることになります。この点も見逃せない点であると思います。
■ ハルの向き 右向き 左向き
自動車、鉄道車両や航空機などの乗り物の図面やイラストは、左向き(先頭が左)に描かれるのが一般的で、我々も慣れ親しんだ向きといえます。
しかし、船に限ってはなぜか右向きに描かれるのが通例のようです。(なぜ、他の乗り物は左向きで船だけが右向きなのかは、興味深いので改めて調べたいと思います・・・)
よって、その昔、図面を基に制作されたハーフハルモデルも右向きに作られるているのが殆どです。現在でも欧米で制作されているハーフハルモデルは、ことごとく右向きに作られています。
当店のモデルは、この向きにはあまり囚われることなく制作していきたいと思いますが、意匠的には左向きハルの方が、船名やメーカー名など英語も日本語も左横書きなので、都合が良いといえます。
■ 制作へのこだわり
ハーフハルモデルシップは当店工房にて一点一点丁寧に手作りで制作します。基本的には伝統的なソリッドモデル工法によります。木材を所定の寸法に貼り合わせてブロックを作り、これをノコ、カンナ、ヤスリなどを駆使して削っていき塗装で仕上げていきます。
場合によっては、プランキングというフレームに薄い板を貼っていく工法や複数個制作するときにはシリコンゴムで型どりしたあとレジンを流して成型する工法なども採用します。
ハルを取り付けるバックプレートは木目の美しさも重要ですので、厳選した銘木の一枚板を使って、ハルを取り付けたときの美しさにこだわります。
■ 日本の専門店を目指します
ハーフハルモデルのショップは、米国を見る限り専門店が数店存在し、かつ通常のモデルシップ店にもカテゴリーとして必ずハーフハルが存在するなど、マリンインテリアとして確固たる位置づけが有るようです。一方、日本に於いては雑貨インテリア的な輸入商品が見受けられる程度で、これというショップは見当たらないのが実情です。この辺りの差は、船舶に対する歴史的な背景、関心度や愛情などの違いに起因するものと思われます。
当店は、このような国内事情のなか日本で唯一のハーフハルモデルシップ店として一歩ずつですが、品揃えをしていきたいと思っています。
■ オーダー制作対応
当店では、通常制作品とは別にハーフハルモデルのオーダー制作も伺っております。お気軽にお問い合せください。