真鍮・チタン・ステンレス 加工・異型棒のことなら冨繁メタル -14ページ目

派遣社員の人選

帰国後、韓国工場に一番必要な部署に対応が可能な派遣社員の人選に取り掛かり


ました。

当時の工場で日本製と同様な製品を仕上げるには、金型のメンテナンスと最終検査


の管理が重要と思いました。

何故なら、異型棒専門工場は、複雑な形状が大変多く金型のメンテナンスで製品の


良し悪しにつながります。

また、押し出し中に発生する表面傷や公差の最終確認も長年の経験が必要です。

人選に時間が掛かりましたが、経験者の中で若い2人を選び、長期の韓国出張を頼


んだ結果、快諾を得ました。

10月下旬に3人で訪韓の為の準備に掛かりました。

韓国工場さがし

2000年8月1日、2泊3日でソウル近郊の真鍮工場を約15社を訪問しましたが、可能


が有る工場を1社だけ見つけました。

丸棒主体の工場ですが、異型棒も数量は少ないですが定期的に経験もあり、押し出


し後も若干の追加設備で日本市場でも通用すると確信しました。

当社の設備を設置すれば機械に関してのハード面は解消されました。

しかし、日本に対しての製品検査や管理方法に不安が有り、それを解消する為に


は、日本から社員の派遣やレベルアップに対して最大限の協力を約束をして帰国し


ました。

国内継続工場

生産中止によって、当社の商品を販売して頂いていたお得意様の死活問題の可能


性がでてきてしまい、当社も責任を感じ引き継いでいただける工場を探しました。


その結果、長野県の㈱キッツ(現㈱キッツメタルワークス)様で継続していただける


ようになりました。当社の金型ダイスを自社の押し出し機で、製造出来るようにホル


ダー(勘合)まで作っていただき協力を得ました。


しかし、㈱キッツさんの押し出し機械は大量生産仕様の為、小さな形状や複雑な形


状は出来ませんでしたが、約半分位の製品が助かりました。


残りの半分に関しては、機械購入の為、当社を訪問されていた㈱明和の松岡専務


(現社長)の提案で、韓国で少量多品種の専門工場を一緒に探しに行こうと誘われ


ました。


韓国の技術が日本と比べてどうなのか解りませんが、期待と不安で韓国に行く決意


をしました。