乳がんになるということは不幸なのか? | あなたが幸せで在りますように

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乳がん宣告をされたのは2018年3月。

 
2018年2月、左胸のしこりに気付き
3月婦人科を受診。最初の医師は悪いモノではないかもしれないと。
けれど、念の為に、乳腺専門の医師にみてもらうことを進められ今の担当医と出会った。
 
再受診日。
マンモとエコー、2つの画像を見て
先生がなんの前置きもなくふつ~に一言。
「これは悪いもんだね」
それは本当にあっけない宣告。
急すぎて、え?え?と戸惑い
悪いもの???
ということは、癌?
と頭の中はまっしろに。
 
動揺しそうになるのを必死にこらえ冷静さを保ちながら恐る恐る聞いてみた。
「それは、癌ということですか?」
と。
先生はまたすっと
「そうですね」
と答えてくれた。
 
はっきりそう言われて、身体がこわばる感じがした。
 
まず湧いてきた感情は
恐怖
それだけ。
癌と言えば死というイメージしかその時の私にはなかったから
死への恐怖が湧いてきた。
 
何をどう質問したらいいのか?
その場をどうしたらいいのか?わからなくなる。恐怖に飲み込まれ、動揺してしまいそうになる。
でも、この感情に飲まれたらだめ!
ほんとに必死に崩れそうな気持ちを真っ直ぐに保ち医師の説明を聞く。
 
深刻な説明のシーンには天国の息子を産んだ時
重度心身障害で3才まで生きられないと宣告された時
もう助からないと言われた時
いざという時に延命を望むかどうか判断を迫られた時
今までに沢山経験してきた。
だから慣れているはず。
けど、自分の事について深刻な状態を説明されるのは初めてだった。
 
治療が必要なこと。
ほおっておけば、確実に命にかかわることになること。
癌のタイプなどこれから精密検査をして詳しくしらべること。
その上で治療方法を決めること。
先生が話すことをただ聞いた。
癌についての知識なんてなかったから、
何をどう聞けばいいのかも分からなかった。
 
しっかりきかなきゃ!
ただそう思った。そして、もう1つ思ったことは
「死ぬわけにはいかない!」
だ。
 
説明を聞いたあと
絞り出すように、出した言葉は
「私、生きなきゃならないんです。うち、母子家庭で息子はまだ9才です。二人だけでくらしてます。まだまだ私がいないとダメなんです。だから、死ぬわけにいかないんです。」
 
 
冷静に言っているのだけど、自然と涙がぼろぼろ流れていた。
 
 先生はカルテに赤ペンで大きく
母子二人暮らし
と書いて
「分かりました!墨谷さんがこの先もお子さんと暮らして行けることを1番大事にして治療していきましょう。」
と真っ直ぐ私の目を見て力強く言ってくれた。
この時、
この先生なら絶対大丈夫だ!
そう自然と思えた。
その直感は正解で、その後、全服の信頼をおいて私の身をあずけている。
 
オペは宣告から1ヶ月ご。
2018年4月。左胸全摘出。



部分切除も可能だったが、再発の可能性が0ではないのなら
と迷うことなく全摘を望んだ。
再建はなし。
このことに関しては少しだけ考えた。
胸がない状態を自分は平気で毎日みていられるのだろうか?
迷いはそこだけだった。
そして出した答えは
再建はしない
だった。
 
理由は・・・・。
これ以上の自己否定はやめよう
そう思えたから。
方胸のない自分
そのままの自分を受け容れよう。
愛そう
 
そう思えたから。
この時、生まれて初めて
心の底から、自分を愛おしいと思えた。
どんなに辛いことが今までもあっても、それも今の自分になるために
必要な経験だったと思え、人生を初めて心の底から肯定できた。
 
癌になるまでの間、自分には本当に様々なことがあった。
人様の心の相談を受け
ありのままの自分を受け容れましょうね
と言っているわりには
まだ自分がそれをできていなかった。
癌になり、それに初めて気付けた。
 
それに気付けたのは癌になったから。
癌になって、左胸を失くしたけれど
逆に得たものは沢山ある
 
孤独だと思っていた自分には実は沢山の友人がいたこと気付け
友人や家族からの愛の深さを知ることもできた。












無理をしないこと、頑張らないことも分かり
自然体で生きることができるようになった。
ありのままの自分、人を愛せるようになり
毎日楽しく過ごせている。
何もかもが変わった。
乳がん罹患は私のReboonのタイミングだった。
 
病気は人生観を変えると言うが
それは確かなことでした。
 
だから、私は思う
乳がんになったことは不幸ではないって。
むしろ、幸せなことだったと。
 
全ての人が私と同じように思えるとは思わない。
けれど、
願わくば、
癌になった自分を、自分の人生を否定だけはしないで欲しいと思う。
そうなった自分を抱きしめてあげて欲しい。
ああ、こんなになるまで私はしんどい思いをしてきたんだ。
頑張ってきたね。
偉かったね。
自分に声をかけてあげて欲しい。
 
癌になるって、少なくとも
何かしらのストレスを沢山感じて来た結果だとおもうから、
今までの人生を振り返り、頑張ってきた自分を慰めてあげて欲しい。
そして、今の自分を受け容れて
癌の自分を丸ごと愛してあげて欲しい。
少し、自分に優しくする(人にも)人生を始めるきっかけになればいいなと思う。癌に罹患する(病気になる)ことは、そこから何か学ぶことがあるのだと思うから。それに気付けたなら、きっと、何もかもいい方向に転がる
そう思う。
 
1人でも多くの人が
心安らかになれることを祈っています。
 



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