何故か趣味に没頭できない。
そう感じるようになった2026年。255系はまだいる、被写体も沢山残っている。そして時間もカメラもある。なのに過去の物みたいに遠くなってしまった。
3年生後期、それは自分の歯車が少しずつ狂っていった時だった。決して誰が悪いとか、他責思考はない。ただ得たものと失ったもの、両方あったのは事実だった。
9月26日、あの日歩いていなかったら、俺は今ここに居るだろうか。あの時、偶然方向が同じだから3人で帰ろうってなった。何故か持っていた都区内パスをあげて、わざわざ埼京線に乗せた。正直あの時から途中で降りる気満々だった。なぜなら今まで経験がなかったことだから。何しろ近所に異性の大学友達がいるというのが初めてだった。そのまま話を聞くために池袋で降りて、公園でアイスを食べながら話す。あの時食べすぎで気持ち悪かったから、わざと終電逃して、無理やり歩いて帰ったんだよね。しかも中村橋までついてくなんて言っちゃって。本当に懐に入るのがうまい人なんだなって、今振り返ると思う。完全に心が奪われてた。で、いざゼミ始まったらみんな同じ班でさ、内心嬉しかった。今までなかった大学生活だったし、まさかこの人が自分と話すようになるなんて、思ってもいなかった。あのバーミヤン、結局メンツ細々変わるけど常連になっちゃったし。まあとにかく、趣味を認めてくれる人達だった。今までの自分の活動を認めてくれて、賞賛してくれる人達だった。

……たしかに今しかないもんな、この生活は。