また留学のお仕事をしていた時のお話です。

 

 

私が働いていた留学エージェントもやっていた情報センターに、

ある方が留学の相談に来られました。

 

 

その方のご希望は、とにかく一番授業料が安い学校を紹介して欲しい。と。

決して珍しくないというか、結構多くの人が持つ希望条件でした。

 

 

語学学校はたくさんあります。

1都市だけでも本当にたくさんあります。

ですから、本当に一番安いかどうかは分かりませんが、

少なくともご紹介できる学校の中では一番授業料が安い学校はここです、

とご紹介をしました。

 

 

当時、他の学校の相場的な料金よりは明らかに安かったのは確かです。

だから、その街にある学校で一番かどうか保証はできなですが、

私がご紹介できる学校の中では一番安い学校です。

ということでご紹介をしました。

 

 

でも、それが授業料が安い理由ではないですが、

その学校の実態を正直に知っている限りのことを話しました。

 

 

授業料は安いけど、ここで勉強している学生は半分中国人、半分タイ人で、

そのタイ人のほとんどが中国系タイ人だから、実質ほぼ中国人だけの学校ですよ。

学校内で中国語がバンバン飛び交うと思いますよ。

それでもいいですか?と確認をしました。

 

 

その方は、「それでも一番安いなら構いません。」と仰って、

申し込みをされました。

もうずいぶん前の事なのではっきりとは覚えていませんが、

確か申し込み前に学校にも見学に行ってもらったと思います。

 

 

現状を正直に話して、それでもいいから安い方がいい、と仰られたら、

断ることはできません。

学生のほとんどが中国人、いや、何人かは問題ではなく、

1か国だけという極めてバランスの取れていない状況が問題です。

紹介しておきながら何ですが、他の学校をご検討されるよう説得もしました。

 

 

そしてその方が入学をされて、何日か、1週間か2週間かたったある日、

また私のもとに来られて仰いました。

「学生が中国人ばかりで、中国が飛び交うんです。」

 

 

「だから言ったでしょ?そうなりますよ。

そこより少し高くても、バランスの取れた学校の方がいいですよ。

何度もそう言ったじゃないですか!」

と言っても後の祭りです。

申込期間を最後まで通うしかありません。

事前に十分に説明して同意されて申し込まれた以上、

途中でやめて残りを返金ということを学校はしてくれません。

 

 

一方、そのことがあった何年か後のこと。

進学を目指すある学生さんが、IELTSのテストを受けたいから、

IELTS準備コースを受講したいとのご相談でした。

 

 

良い学校があるのですが、そこのIELTS準備コースは、

そもそも入学基準が高く、中級や中上級では入れません。

その方が目指すレベルではないために、入学ができません。

 

 

しかし、その学校の進学英語のコースも、

IELTSを含めた英語検定試験を受けるのに良い勉強ができます。

それならレベル的にも入学ができます。

 

 

しかし進学英語コースは他の学校にもたくさんあります。

そしてその学校は他に比べてちょっとお高め。

授業料は学校を決めるに当たって、重要な要素です。

でも、その学校の定評から、高くてもオススメでした。

 

 

候補はいくつかご紹介しました。

どれをとっても良い学校と思います。

でも進学英語を、その後にIELTS受験を、と考えたら、

私のオススメの学校は変わりません。

 

 

その方は、すごーく悩み検討された結果、

私のオススメの学校に行かれました。

そして数週間後に私に会いに来てくれました。

 

 

私:「学校どうですか?」

学生さん:「はい!すごくいいです。ここにして良かったです!」

私:「ね、高くて希望予算よりはちょっと多く払ったかもしれないけど、でもそれだけの値打ちはあったでしょ?」

学生さん:「本当そうでした。費用は確かに痛かったけど、ここにして良かったです。」

 

 

高い学校が何でも良いとは言いませんし、思ってもいません。

安い学校が悪い学校でもありません。

求める条件を”とにかく安い授業料”にするのではなく、

ちゃんとバランスを考えて決めないと、後悔しますよ。

 

 

私も買い物をする時、同じものを買うなら安い方がいいです。

ついつい安いものを探してしまいます。

ですが値段だけで決めてはいけないものもたくさんあります。

留学をする時、”とにかく授業料の安いところ”だけを探すのはやめた方がいいと思います。