全摘手術の選択 | 36歳シングルOL。乳がんになりました。

36歳シングルOL。乳がんになりました。

恋愛や仕事の悩みは尽きないけれど、健康にだけは根拠のない自信を持っていた私。突然の乳がん告知に狼狽しまくり。でも、決めた。「あんな出来事があったからこそ素敵な人生になったな」と思えるように生きてこう。

【2018年8月】42歳!!! ひー!!!

なおです。
乳がんの最終的な告知を受ける前に、私の心が

「手術を受けることになったならば全摘」
「但し、皮下乳腺全摘または鏡下手術で乳頭、乳輪や表面の皮膚を残す」

という術式に方針を固めつつあったことは前回お話した通りです。

けれども、現実というのは時に非情で、告知を受けた8月31日、私には
「温存手術」も「鏡下手術」も「皮下乳腺全摘」も選択肢として与えられて
いないことを知ります。

与えられた選択肢は「全摘」のみだったんです

Stage Ⅱaで腫瘍殿のサイズも2.1cmとまだそれほど大きくない状況で
なぜ「全摘」なのか?

それは次のような理由によります。
・腫瘍のサイズは2.1cmとそれほど大きくないが、画像で確認できるだけでも
 3つのシコリちゃんが乳腺内に存在。 しかも、その3つのシコリちゃんは隣
 りあうところに存在するのではなく、乳腺内に点在。
・1つのシコリちゃんが乳頭の真下に存在することから、乳頭や乳輪を残す
 ことはリスクが大きい。(画像にうつらない小さなガン細胞を残す可能性が
 ある)
・もともとお胸が大きくないのに、3つのシコリちゃんが乳腺内に点在する為
 全てのガン細胞を取り除こうとすると温存は難しく、全摘せざるを得ない。

画像を見せながら、素人の私にもこれだけ分かりやすく説明されてしまっ
たものですから、私としてもただただ頷くしかありませんでした。

誰が悪い訳でもないのに、自分が描いていた希望が簡単にはじかれて
しまったことが悲しくて、また涙

頷いて、先生の説明に納得を示しつつ、行き場のない涙がただただこぼれ
落ちていくの図。



こんな感じで、私は自分の当初描いていたのとは異なる選択を余儀なくされ
る訳ですが、一つ、先生に対して非常に感謝していることがあります。
それは、先生としてのスタンスをきちんと示してくださったこと。

お医者様には

「Aという方法にはこういうメリットとデメリットがあります。Bという方法には
こういったメリットとデメリットがあります。あなたの状況はこうです。さて、
ABのどちらにしますか?選んでください。」

と患者に選択をゆだねる方が多いように思います。

でも、私の先生はそうではなく、

「皮下乳腺摘出にしたい、どうしても乳頭や乳輪を残したい、と言うならば
そのようにすることはできます。でも、私は今の状況で、そういう手術は
したくないし、勧めたくないです。」

とはっきりとスタンスを示してくださいました。

「全摘」という選択をしてしまうことは怖かった

けれども、先生はリスクをとってスタンスを示してくださった。上っ面で
ごまかそうとするのじゃなく、真正面から向き合おうとしてくださっている。
そのことが本当に嬉しかったのです。

この先生について行こう
そう決めたら、手術の怖さも少しだけほどかれるような気がしました。