九州豪雨災害で被災された方にお見舞い申し上げます。
日頃からドラッグストアで微力ながらお釣などを募金していますが、災害が多い昨今、募金先があちこち変動しているのを実感します。どうか、安らかな日々が被災者の方々に戻りますように。
14時半。赤い楼門を抜けると、歴史を感じる拝殿。JR豊岡駅より出石行全但バス出石行き「鳥居」下車、徒歩7分。但馬国一ノ宮の出石(いずし)神社です。
本殿に祀られる神は、伊豆志八前大神と天日槍命(あめのひぼこ)。
いずしやまえ大神とは天日槍命のもたらした8つの新宝のこと(後写真)。
アメノヒボコは新羅から渡ってきた渡来人(神)。一ノ宮としては珍しい御祭神だと思う。
新羅(しらぎ)とは、紀元前57年から935年まで朝鮮半島にかつてあった滅んだ国家。アメノヒボコは古事記にその国の王子と伝わり、その子孫として神功皇后の名がある。
古い鳥居の欠片が展示されている。その奥の神社由緒記を読むと天日槍命と神功皇后との関連がわかる。
最近になって、邪馬台国や八幡宮への関心から関裕二の本を読んでいるが、この二つのテーマに関わってくるのが神功皇后。(八幡宮に祀られる八幡大神は一般的に応神天皇と同一とされるが、神功皇后はその母にあたる。)
関裕二によれば、神功皇后は邪馬台国の(卑弥呼の宗女とされる)台与であり、越の国から北部九州に渡って卑弥呼を滅ぼしたと、大胆な仮説を説いている。
しかし、日本書紀に神功皇后は応神天皇を胎内に宿したまま新羅の征討に渡っているとある。新羅王朝の子孫が新羅征討に行くとは???
これが卑弥呼の宗女とされるトヨと同一人物という説は、なかなか興味深い。
ところで大概の場合、自分は由緒記を一応写真には撮るが、その場で読むことはあまりない。(この時は読んだが「ふーん」程度だった。)以上は、最近になっての知識です。
さて、時刻は16時前、同じく兵庫県、梁瀬駅までやってきた。兵庫県は市町村区分の「村」がない県なのだが、もはや村の風情。
駅は無人で、付近には売店は何もない。バス停すら見当たらず、これはタクシーを呼ぶしかなかった。
タクシー運転手とおしゃべりしながら20分。意外に遠かった但馬国一ノ宮粟鹿(あわが)神社。
付近にはお店も何もない、田舎町にある一ノ宮ですが、天皇の勅使門がある、伝統ある神社のようです。
ここの御祭神は、日子穂穂手見尊(山狭知毘古)、つまりは彦火々出見命(山幸彦)。
──と、日子坐王(ひこいますのおおきみ=開化天皇の第三王子)──と、阿米美佐利命 - 大国主の子。天美佐利命とも。
天津神やら国津神の子やら、どうも御祭神の統一感がよくわかりません。
《その他交通手段》
JR播但線和田山駅よりタクシー20分
播但連絡道路「和田山IC」より10分
北近畿豊岡自動車道「山東IC」下車すぐ。
70台の無料駐車場あり。