「資金戻れば30日以内に核施設停止」 北朝鮮外務次官
【ソウル=牧野愛博】米NBCテレビによると、北朝鮮の金桂寛(キム・ゲ・グァン)外務次官は10日夜、平壌を訪問していたリチャードソン米ニューメキシコ州知事に対し、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮関連資金の全額凍結解除が決まったことを受けて、資金の受け取りを確認後、30日以内に核施設を停止し、国際原子力機関(IAEA)の査察官を受け入れると伝えた。
金次官の発言は、寧辺(ヨン・ビョン)核施設の稼働停止・封印を含む初期段階措置を今月14日までに実施するとした2月の6者協議合意について、期限内の実現は難しいものの、履行に踏み出す考えを示したものだ。韓国の宋旻淳(ソン・ミン・スン)外交通商相は「期日に強くこだわらない方が良い」と述べており、6者協議が再び動き出す可能性が出てきた。
リチャードソン知事に同行するNBC記者が伝えたところによると、知事は金次官に対して、凍結された資金がすぐに手元に戻ると説明し、初期段階措置の履行を求めた。金次官はこれに答えたという。AP通信も11日、平壌を訪問している米政府関係者の話として、「北朝鮮は資金を手に入れ次第、国連の核査察官を受け入れる用意がある」と伝えた。
また、朝鮮中央通信は知事らが10日、北朝鮮最高人民会議の金英大・常任委副委員長らと会談したと伝えた。同知事や、同行した6者協議の米次席代表を務めるチャ国家安全保障会議(NSC)日本・朝鮮部長らは11日、ソウルに入り、訪韓中のヒル米国務次官補に北朝鮮側の反応を伝える見通しだ。
ヒル氏は同日午前、記者団にチャ部長と前夜、電話で協議したことを明らかにした。北朝鮮の反応については「今日明日中に北朝鮮の立場を知ることができるだろう」とし、「2月合意の履行問題が数日以内に解決されることを希望する」と語った。
6者協議関係国は、北朝鮮の核施設稼働停止に合わせ、重油5万トンを北朝鮮に支援する。ただ、北朝鮮に対し、「すべての既存核施設の無能力化」などを求めた「次の段階の措置」や、その後の核兵器廃棄などについては、「かなり難航する」(関係筋)との見方が出ている。
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