【主張】米大使視察 拉致許さぬ連帯を強固に | trycomp2のブログ
米国のシーファー駐日大使が新潟市を訪れ、横田めぐみさんが拉致された現場を視察した。北朝鮮による拉致を絶対に許さないという米国の強い意思の表れである。
視察は、シーファー大使の「拉致現場を見たい」という希望で実現した。めぐみさんの両親らの案内で、当時の通学路や拉致された海岸などを見て回った後、シーファー大使は「(横田さんの話は)私の一生の間で一番悲しい話だ。あの通りを歩いて心を動かされない人はいないと思う。本当にひどいことが行われたということを身近に感じた」と語った。
この大使の思いが旧知の仲であるブッシュ大統領を通じて米国の世論喚起につながることを期待したい。
来月下旬には、めぐみさんの母、早紀江さんらが訪米し、米下院の公聴会で、拉致事件について証言する。家族会はこれまで、ジュネーブの国連人権委員会で拉致の実態を訴えたことがあるが、米議会での証言は初めてだ。
曽我ひとみさんの夫、ジェンキンスさんの証言などによれば、北による拉致被害は十二カ国に及ぶ。同氏の著書では、ルーマニア人がイタリアから拉致されたとされ、イタリア警察当局は近く捜査員を日本に派遣する。
また、脱出に成功したレバノン人女性らは「フランス女性三人とオランダ女性二人、イタリア女性三人を含め計二十八人の外国人が工作員の訓練を受けていた」と証言している。日本はこれら欧州各国とも情報交換するなどして連携を強めるべきだ。
十五日の参院予算委員会で、安倍晋三官房長官は「一人の日本人の命もおろそかにしないという国家の意思を示していく必要がある」と述べた。麻生太郎外相は北と中韓両国の貿易額が大幅に増加している現状について「(両国が)助けているんじゃないか。何の目的でそんなことをしているのか理解できない」と不快感を示した。
北に融和的な姿勢を示す中韓両国に対しても、引き続き、拉致事件解決のために日本や欧米各国と連帯するよう粘り強い外交努力が必要である。
政府の「拉致問題特命チーム」は厳格な法執行と情報収集の二つの分科会を設置し、北への圧力を強化する方針だ。各省庁も連携を強め、事件解決に向けて知恵を絞ってほしい。
Sankei Web 産経朝刊 主張(03/17 05:00)
