IAEA:直ちに北朝鮮に査察官派遣へ | trycomp2のブログ

IAEA:直ちに北朝鮮に査察官派遣へ

 【ウィーン会川晴之】国際原子力機関(IAEA)は北朝鮮からの書簡を受け取り次第、直ちに査察官を北朝鮮に派遣する方針だ。IAEAは「初期段階措置」に盛り込まれている北朝鮮北西部の寧辺(ニョンビョン)にある核施設の停止・封印作業について、北朝鮮当局と具体的な手順の詰めの協議を進めるほか、寧辺の核施設を訪問して現状を把握したい意向を示している。

 滞在期間は北朝鮮の対応にもよるが、約1週間を予定している。協議結果と今後の手順をIAEAの理事会に報告、承認を得れば、再び査察官を北朝鮮に派遣し停止・封印作業を実施する計画。作業は数日程度を予定しており、早ければ7月中にも停止・封印作業が完了する可能性がある。

 ただ、IAEAは「北朝鮮と本格的な詰めの協議を進める前に、予備交渉が必要」との考えも示しており、北朝鮮訪問前に予備交渉をウィーンで開く可能性もある。

 停止・封印の対象となるのは、寧辺の核施設にある5000キロワット黒鉛減速炉、放射化学研究所(核燃料再処理施設)、核燃料加工工場など数施設とみられる。ただ、2月13日の6カ国協議の合意には対象施設が明記されていないため、具体的な内容は、今後の北朝鮮との交渉に委ねられる。

 また、停止・封印作業の手法についても(1)北朝鮮が実施したものを、IAEAが検認する(2)作業、検認ともにIAEAが実施する--方法があり、交渉で詰めを急ぐ。

 停止・封印作業の費用は、米国が「負担の用意がある」(シュルティ在ウィーン国際機関代表部大使)と表明しており、6カ国協議参加国などで分担方法を協議する見通しだ。

 北朝鮮は02年12月に寧辺に常駐していたIAEA査察官を国外追放したため「寧辺の核施設の現状は分からない状態」(IAEA幹部)にある。IAEAは作業を円滑に実施するためにも、北朝鮮に寧辺の核施設への訪問を求める方針だ。

 IAEAのエルバラダイ事務局長は3月、北朝鮮の招請に応じ、平壌を訪問したが、寧辺の核施設視察はできなかった。

 ◇2・13合意

 2月13日の6カ国協議で、北朝鮮の核廃棄に向け05年9月の共同声明履行に向けた初期段階措置に合意した。北朝鮮が取るべき初期段階措置を2段階に分け(1)北朝鮮は60日以内に寧辺の実験用原子炉など核施設を停止・封印。IAEAとの合意に従い必要な監視、検証のためIAEA査察官を復帰させる。見返りに重油5万トン相当の支援(2)その後、すべての核計画を申告、すべての核施設を無能力化すれば北朝鮮は重油100万トン(初期段階の5万トンを含む)相当の支援を受けられる。

毎日新聞 2007年6月17日 3時00分

MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際