似てる?似てない? 写真公表に揺れ動く父親心

「戸惑いはあるが骨格が同じというのは結構なこと。ぜひとも国で調べてほしい」-。北朝鮮に拉致された可能性が濃厚だとされる鳥取県米子市の矢倉富康さん=一九八八年失跡、当時(36)=とよく似た男性の写真のコピーが公表されたことを受け、矢倉さんの父、三夫さん(85)は九日、米子市役所で記者会見し、困惑しつつも真相究明に向けてかすかな望みをつないだ。
三夫さんによると、六月二十日ごろに、テレビ局から「北朝鮮で富康さんを見た人がいる」と問い合わせがあった。今月二日には「確認してほしい」と写真のコピーを見せられ、精査するために小学五、六年生ごろの富康さんの写真など十数枚を手渡したという。
写真の印象について、三夫さんは「全体としては似てないと思った」ときっぱり。しかし歯科大教授の鑑定結果を聞いて「95%は骨格が同じだと言われ、信用してもいいと思った」と揺れ動く心情を語った。
失跡から間もなく丸十九年を迎える。「これから先、体がどうなるか分からない」と高齢に不安を覚える三夫さんは、国が調査に取り組むよう強く要望した。
また会見に同席した特定失踪(しっそう)者問題調査会の妹原仁理事は「できるだけ早く告発状を提出したい」とし、同じく「拉致濃厚者リスト」に記載されている米子市の古都瑞子さん=七七年失跡、当時(47)=と合わせて警察による再調査を求める考えを示した。
似てる?似てない? 写真公表に揺れ動く父親心