国連に北の人権非難決議案 日本など44国
【ニューヨーク=長戸雅子】日本と欧州連合(EU)などは2日、北朝鮮による外国人拉致を「他の主権国家の国民の人権侵害」と批判し、拉致被害者の即時帰国を求める対北朝鮮非難決議案を国連総会第3委員会(人権)に提出した。共同提案国は44カ国に上った。北朝鮮の人権侵害を非難する総会決議案の提出は2005年以来3年連続だが、即時帰国要求が盛り込まれたのは初めてで、拉致問題の進展が見られないことから解決を促す強い姿勢が示された。第3委員会は今月中旬にも採決を行う。
今回の決議案交渉では韓国が「6カ国協議の進展」と10月に行われた韓国と北朝鮮の「南北首脳会談の支持」を盛り込むよう要請した。「隣国であり同胞への配慮」(国連外交筋)から前向きな文言が入ることを望んでのことだったが、日本、EU側は「6カ国協議の進展と南北間の対話自体は望ましい」としながらも「この1年、拉致を含む人権問題では何の進展もない。あえて言及する必然性はない」と突っぱねた。
外国人拉致、とくに日本人拉致問題で北朝鮮は第3委員会などで「真摯に取り組んでおり、解決済み」との立場を繰り返しているが、決議案は「未解決であることに重大な懸念を改めて表明する」としており、北朝鮮の主張を退けている。
決議案は拷問や法の支配の欠如など組織的で広範かつ重大な政治的、経済的、社会的な権利の侵害に改めて重大な懸念を表明。北朝鮮当局に拉致被害者の即時帰国の保証を含む早急な解決を要請した。
さらに脱北者が生まれる根本原因に取り組むことや脱北者から搾取する人物への処罰も新しく要請した。
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