核無能力化、9月の全体会合で合意文書 米代表が見通し
【ジュネーブ=有元隆志】北朝鮮核をめぐる6カ国協議の米国と北朝鮮の関係正常化に関する作業部会は2日、スイスのジュネーブにある北朝鮮の国連代表部で2日目の協議を行った。米代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は同日記者団に、米朝関係正常化など一連の作業部会を踏まえ、今月中旬にも北京で開く6カ国協議の全体会合では、寧辺の核施設の無能力化など北朝鮮の核放棄に向けた「次の段階の措置」について、合意文書を作成できるとの見通しを示した。
ヒル次官補と北朝鮮代表の金桂寛外務次官は、1日夜まで食事を共にしながら話し合い、2日午後も協議を続けた。
ヒル次官補は、米朝間で「今後数カ月で何を達成すべきか、そのための全般的な条件は何かに関し、実質的な理解に達した」と述べ、協議の成果を強調した。そのうえで、「前向きに進もうとの理解が双方にある」として、年内に無能力化を実現することは可能との見方を改めて示した。
両者は、北朝鮮のテロ支援国指定解除問題や日本人拉致事件についても議論した。ヒル次官補は「拉致問題で北朝鮮の態度に変化があったとは言えない」としながらも、北朝鮮側は5、6の両日にモンゴル・ウランバートルで行われる日本との関係正常化の作業部会が有益な会談になるよう期待感を表明したという。
ヒル次官補は日朝関係改善の重要性を強調することで、北朝鮮側に拉致事件での前向きな対応を促した。
テロ支援国指定解除について、同次官補は「よい意見交換が出来た」と述べただけで、解除の時期は明言しなかった。これに対して、金次官は「うまくいくと思う」と解除に期待を示した。
北朝鮮が「次の段階の措置」のなかで、無能力化とともに行う核計画の完全申告の焦点であるウラン濃縮による核計画についても、「突っ込んだ意見交換を行った」(ヒル次官補)という。
ただ、北朝鮮はいったん計画の存在を認めながら、その後は否定に転じた経緯があるだけに、解決は容易ではないとみられており、ヒル次官補も「協議を続ける」と述べるに止まった。
(2007/09/02 22:02)
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