【主張】対北不正取引 徹底した法執行が必要だ
北朝鮮に関連する犯罪がまた警察当局に摘発された。北の態度が変わらない以上、経済制裁の継続は不可欠だ。北朝鮮がらみの不正には厳しい態度で臨む必要がある。
日本は国連安保理決議に基づく制裁に加え、独自の経済制裁も実施している。その効果を上げるにはすべての法の厳正執行が肝要だ。
兵庫県警は、外為法違反(無承認輸入)の容疑で、石川県の配管製造会社や京都市内の商社などの強制捜査に踏み切り、関係個所を家宅捜索した。直接の容疑は、北朝鮮・平壌市内の会社が日本から輸入した原材料を使って加工したステンレス製の継ぎ手一万数千個を、中国経由で不正に神戸港に輸入したというものだ。輸入の際に中国製品と偽っているため、関税法違反(税関への虚偽申告)の疑いもある。
警察当局や税関には、北朝鮮から日本への輸入ルートを徹底的に追及すると同時に、背後関係なども含め事件の全容解明を進めてもらいたい。
このところ、北朝鮮に関連する経済事件が相次いでいる。これは、警察庁が日本人拉致事件の捜査だけでなく、「北朝鮮に関連する不正の徹底捜査」を全国の各警察本部に指示しているためでもあろう。
北朝鮮への輸出規制違反に関しては、福岡県警が4年前、ミサイル発射台に転用可能な大型トレーラーを不正輸出した中古車販売会社経営者らを逮捕したのをはじめ、警視庁が核開発などに転用できる電子部品の不正輸出で東京の商社などを摘発している。
税法違反では、朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)傘下の各地の商工会の税務申告についても捜査のメスが入った。また、最近の経済制裁では先週、輸入禁止の北朝鮮産アサリを中国産として不正輸入した山口県の水産会社が海上保安署の捜索を受けた。
しかし、北朝鮮が関与した最重要事件は言うまでもなく拉致事件である。捜査当局の地道な捜査により、事件は金正日総書記の指示のもと、国家機関が深く関与した国家犯罪だったことがますます明らかになりつつある。
北朝鮮はしかし、「拉致問題は解決済み」として、一向に誠意を見せていない。そのような北朝鮮には、捜査で解明した事実を、一つ一つ突きつけていくことが有効となる。
(2007/03/30 05:24)
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