横田滋さんが代表退く 拉致被害者家族会
横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(75)が24日、北朝鮮による拉致被害者の家族会の代表を退いた。後任には副代表で田口八重子さん=同(22)=の兄、飯塚繁雄さん(69)が就任した。
横田元代表は健康上の理由で代表を退任したことを説明し、「まずは肩の荷がおりた。これからは新代表とともに救出活動を続けたい」と話した。飯塚新代表は「政府や家族、国民の皆様と一体となって、被害者の救出活動に当たりたい」と改めて国民に支持を呼びかけた。
また、新体制の発足に当たり、蓮池薫さん(50)の兄、透さん(52)は副代表の役職を退いた。
家族会の代表として、拉致問題の象徴、めぐみさんの父として、妻の早紀江さん(71)とともに訪米するなど世界中を駆け回った滋さん。
「拉致被害者」を印象づけ、ずっと家族会を支え続けてきたが、体調や年齢から代表としての激務をこなすことに限界を感じ、今年初めから退任を表明していた。
平成14年9月17日に小泉純一郎元首相が訪朝し、めぐみさんが「死亡」とされた際には、記者会見で「信じることができない」と大粒の涙を流した滋さん。めぐみさんの娘、ヘギョン(ウンギョン)さんに「おじいちゃん、おばあちゃんが必ず(北に)来てくれると思っている」と一部報道などを通じて呼びかけられたときには訪朝へ心が揺らぐなどし、家族会の代表として北朝鮮の揺さぶりの標的にされ続けてきた。
増元るみ子さん=拉致当時(24)=の弟で、家族会事務局長、増元照明さん(52)は「横田ご夫妻は、家族会のイメージそのものだ」と話し、滋さんと早紀江さんの必死に訴える姿が国民の共感を呼んだこれまでを振り返る。
新体制で家族会が「若返った」とはいえ、飯塚代表は69歳。他の家族も高齢化が進んでおり、拉致当時13歳だった被害者のめぐみさんも今年、43歳。20代に拉致された被害者は50代になり、今年もまた北朝鮮の厳しい冬を迎えようとしている。被害者、家族、そして日本政府には、もう時間が残されていない。
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