民団と総連 思惑一致 大統領選へ演出/存在感取り戻せ | trycomp2のブログ

民団と総連 思惑一致 大統領選へ演出/存在感取り戻せ

 長年にわたり鋭く対立してきた在日本大韓民国民団(民団)と在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が“歴史的和解”を打ち出した。背景には、来年に迫った大統領選を前に和解ムード演出を急ぐ韓国・盧武鉉大統領の意向を受けた民団と、組織離れが止まらず存在感を取り戻したい朝鮮総連という、双方の利害の一致があるとみられる。(加藤達也)

 「急な進展に驚いたが想定の範囲内だ」。一報を受け、ある公安当局幹部はこう話した。

 民団が朝鮮総連との融和に本格的にかじを取ったのは今年二月、中央本部団長選で河丙●氏が当選してからだ。河氏は「和解と和合」を公約とし、当選直後から「必要なら総連に出向いて話し合いを進めたい」と表明するなど積極的に動いてきた。

 関係者は、民団のこうした動きの背景に本国の意向が強く働いたと指摘。「盧武鉉政権の親北朝鮮の姿勢には、本国内でも一部で疑問符が出ている。大統領選を前に融和政策の正当性をアピールするのが狙い」と分析する。

 和解のタイミングが、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(73)の訪韓と重なったことも、こうした見方に説得力を与える。

 一方、朝鮮総連は、平成十四年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて以降、離脱者が相次ぎ、構成員が四万人を下回ったとの見方もあるほど、「組織は疲弊している」(関係者)。関連施設への課税免除措置の取り消しや、朝銀信組の破産処理に伴う巨額債務などの問題も抱えている。若い世代を中心に日本への帰化が増えるなど、組織離れが進んでいるのは、民団も同じだ。

 両団体は今後、利害が一致する問題では協調して活動していくとみられるが、朝鮮総連は公安当局が「治安懸念対象」として監視下に置いている団体だけに、末端の在日韓国人らに根強い不信感があるのも事実だ。

 地方参政権付与をめぐる見解の相違など、両団体の主張には大きな隔たりがあった。竹島(韓国名・独島)問題や拉致問題で両団体がどんな足並みを見せるか、政府関係者も関心を寄せている。

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≪日本対南北 シフト≫

 ▼辺真一・コリアレポート編集長の話「明らかに南北本国の流れを反映したもので、日韓対北朝鮮という五十年続いた対立の構図が、日本対南北朝鮮という構図にシフトしつつある。地方では在日コリアンの協力関係は進んでおり、今回の和解に多くの在日は喜んでいるはずだ。今後は歴史認識や教科書、靖国神社参拝や在日コリアンの権利問題などで、民団と朝鮮総連が歩調を合わせて日本政府に対応を迫ることが予想される。また、和解は拉致問題にはプラスに作用することが期待できる。民団は拉致問題に熱い関心を持っており、北側も同胞の声には聞く耳を持つはずだ。民団の幹部が北朝鮮を訪れる日もそう遠くはないだろう。在日コリアンが呼ぶ『日本国内の38度線』が消えるかどうか注目される」

≪拉致 協力に困難も≫

 ▼静岡県立大の伊豆見元教授(国際関係論)の話「南北首脳会談から六年になる今年は、韓国と北朝鮮がもう一段階関係を進めようとしており、その動きに合わせた印象だ。両団体は今後、歴史問題では共闘行動を取るだろうが、民団が求めている永住外国人の地方参政権については総連も同調できるかどうかは分からない。南北の距離は確実に縮まっている。日本は韓国と協力して北朝鮮に圧力をかけることで拉致問題を解決しようとしているが、その手法は難しくなるかもしれない」

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【民団・総連の推】

 昭和20年 在日本朝鮮人連盟(朝鮮総連の前身)結成

   21年 在日本朝鮮居留民団(民団の前身)結成

   23年 民団が在日本大韓民国居留民団に改称

   24年 GHQが在日本朝鮮人連盟を強制解散

   26年 新たに在日朝鮮統一民主戦線結成

   30年 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)結成

 平成 6年 民団が在日本大韓民国民団に改称

   18年 民団と朝鮮総連、和解へ

●=金へんに玉

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