6カ国協議 米「次の段階」で焦り ヒル次官補、年内履行に固執
【北京=立尾良二】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の米首席代表ヒル国務次官補は、北京で開かれた首席代表会合で、「次の段階の措置」に履行期限を設定しようとして、失敗した。会合についての甘い見通しを記者団に繰り返した姿に、朝鮮半島の非核化を加速させ、外交成果を挙げたい米政府の焦りが再び浮き彫りとなった。
ヒル次官補は二十日午前、記者団に対し、「自分の意見だが、『次の段階』の年内履行は可能だと思う」と繰り返したが、根拠は明らかにしなかった。
同次官補は十七日に北京入り後、北朝鮮首席代表の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官と計四回、約五時間二十分にわたり協議。「次の段階」年内履行での合意を目指した。凍結資金問題で「初期段階の措置」の履行が約三カ月も遅れたため「これ以上遅れたくない」と強調していた。
しかし、「次の段階」でも核施設の無能力化を進める手順や、核計画の完全申告に北朝鮮が否定する高濃縮ウラン開発計画を含むのかなど難問が山積。ヒル次官補は、少しでも前進させるため「目標日程の設定」にこだわり、「六カ国は履行完了の目標日程で一致している」「基本的に同じ船に乗っている」「議長声明に盛り込まれるだろう」などと発言した。
十九日朝には「今日が会合最後の日。明日はやらない」と語った後、会期の一日延長が決まった。米国務省高官は「多くのステップがあり、日程設定は非常に難しい。作業部会で技術的な問題を詰めなければ、履行期限だけ設定しても意味がない。前向きな議長声明を楽しみにしている」と開き直りとも思える発言を行っていた。
中日新聞:6カ国協議 米「次の段階」で焦り ヒル次官補、年内履行に固執:北朝鮮問題(CHUNICHI Web)