北の日本語アナウンサー、「拉致濃厚」男性と声が酷似
拉致被害者を調べている「特定失踪(しっそう)者問題調査会」(荒木和博代表)は21日、昭和63年に日本海で行方不明になった鳥取県米子市の矢倉富康さん=失跡当時(36)=と酷似する北朝鮮の放送局の日本語アナウンサーの声が、矢倉さんの父と似ているとする音声鑑定の結果を発表した。
矢倉さんは元エンジニアで、日本海へ1人で漁に出たまま消息を絶った。調査会が「拉致濃厚」とする一人。調査会は先月、矢倉さんに似た朝鮮中央放送委員会に所属する日本語アナウンサー「慎範(シンボム)」と名乗る男性の写真を公表。
ラジオ放送で流された「慎範」氏の肉声の鑑定を、東京大学先端科学技術研究センターの村岡輝雄客員研究員(音響工学)に依頼していた。
鑑定では矢倉さんの父の声と比較し、「共通の甲高い部分があり、似ている」(村岡研究員)との結果が得られた。
村岡研究員によると、発声器官は遺伝的特徴を持つため、声帯で出た音を比較することで、親族関係を推定できるといい、同じ手法で平成17年には、別の拉致被害者親族の音声鑑定も実施している。
一方、写真についても、東京歯科大の橋本正次教授(法人類学)によって「(写真の男性は)矢倉さんと同一人物である可能性が高い」との鑑定結果が出されている。荒木代表は「音声鑑定の結果が写真鑑定を否定するものではなかったことは重要な意味を持つ」としている。
また、政府も、これとは別に写真と音声の鑑定を独自に行っている。
(2007/08/21 18:31)
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