北朝鮮 返金に固執 時間稼ぎ 韓国側からも失望招く | trycomp2のブログ

北朝鮮 返金に固執 時間稼ぎ 韓国側からも失望招く

 【北京21日小出浩樹】2003年に始まった6カ国協議は過去5回、北朝鮮が土壇場で要求をつり上げるなどして休会や延期になったが、その際攻防の焦点は「核の平和利用」など少なくとも表向きは理念だった。20日から空転が続く第6回6カ国協議で北朝鮮が固執しているのは、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)で凍結されていた北朝鮮資金の返還という「カネ」の問題だけに、北朝鮮に同情的な韓国側からも失望の声が聞かれた。

 「なぜわれわれが障害がなくなるまで待機し、時間を浪費しなければならないのか」。韓国首席代表の千英宇(チョンヨンウ)外交通商省平和交渉本部長は21日、記者団にこう語り、北朝鮮の態度を批判した。

 北朝鮮首席代表の金桂冠(キムゲグァン)外務次官と20日会談した米首席代表のヒル国務次官補は「北朝鮮は問題を終結させないよう、本国からかなり厳しい訓令を受けているようだ」と記者団に背景を説明。その上で「核兵器の問題は極めて深刻だ。銀行取引に絡む問題で核をめぐる論議を遅らせているのは北朝鮮の利益にならない」と語った。

 一方、北京発インタファクス通信によると、北朝鮮外交筋は21日「米国の口約束は信じられない」と強調した。北朝鮮資金の返還については「ニューヨークを通じて中国銀行(の口座)に20日夜か21日朝にも行われるはずだった」とし、それが実現しなかったことから「米国の誠意に対するわれわれの疑いは強まった。米国はあらゆるトリックを使う」と酷評した。

 北朝鮮のこうした手法は「定番」だが、急速に軟化路線に傾く米政府への批判が米国内で噴出し始めたとの報道も現地に伝わった。ボルトン前米国連大使が北朝鮮資金の全額返還は「間違いだ」と指摘したことや、2月に辞任したジョゼフ前米国務次官が北朝鮮への圧力が不十分であると批判したと報じられる中、6カ国協議は「北朝鮮ペース」のまま、22日も協議を継続することが決まった。

=2007/03/22付 西日本新聞朝刊=

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