説得?心中? 中国窮地 外務次官10日訪朝 | trycomp2のブログ
国際社会を向こうに回して北朝鮮をかばってきた中国が、日本などが国連安全保障理事会に提出した国連憲章第7章にもとづく制裁決議案への対応で苦境に陥っている。6者協議で議長を務める武大偉(ウー・ターウェイ)外務次官が10日に訪朝し、ミサイル発射の凍結や6者協議への復帰を説得するが、同じ日に安保理は決議案の採決を予定。時間が限られるなか、国際社会に同調するか、孤立する友邦を守るかの二者択一を迫られている。
「北朝鮮は難しい」
中国の高官が朝日新聞記者にこう漏らしたのは今月4日のことだ。その翌日、北朝鮮はミサイル7発を発射した。
北朝鮮の最大の支援国で、6者協議の議長国でもある中国がミサイル発射で受けた衝撃は、どの国よりも大きかったはずだ。しかし、メンツをつぶされてもなお制裁決議案には反対。米国などと神経戦にも似た外交カードの切り合いを水面下で繰り広げている。
象徴的だったのは7日に訪中したヒル米国務次官補の発言だ。武次官、李肇星(リー・チャオシン)外相、唐家●(●は王へんに旋)(タン・チアシュワン)国務委員(副首相級)と相次いで会談後、北京の記者団に「北朝鮮の行動は挑発的で、声をひとつに対応する必要があるという(国際社会には)幅広い合意がある、と私は思う」。
ホワイトハウスは中国もミサイル発射を「挑発的」と位置づけたと説明したが、実際にはヒル次官補がそうした言質を取りつけられなかったことを示唆した。
中国が制裁に慎重なのは、北朝鮮の暴発に対する警戒感からだけではない。国際社会に最終的に同調するにしても、その前に6者協議の再開に向けた影響力行使を中国に期待する米国から出来るだけ協力を取りつけておきたい、との駆け引きが透けて見える。
元来、北朝鮮の核問題を解決するには米朝2国間の協議が最も近道だ、という思いが中国には強い。北朝鮮への影響力の行使には及び腰な半面、北朝鮮との対話を嫌悪するブッシュ米政権への説得には熱心で、6者協議の枠内で米朝接触を何度も演出してきた。
中国にとって理想的な展開は、武次官の訪朝による説得が功を奏して北朝鮮がミサイル発射の凍結を約束するか、提案した議長声明が各国から支持されることだ。しかし、ともに可能性は低い。一方、制裁決議に拒否権を行使することは北朝鮮と「心中」する最悪の展開だ。
朝鮮半島情勢に詳しい米中関係筋は、棄権を念頭に「どうせ転ぶにしても米国のシャツの袖ぐらいは引きちぎっておきたい、取れるものは取っておきたい、という思いではないか」と見る。
その場合、中国が最も期待するのは、ヒル次官補の訪朝だ。北朝鮮が切望し、6者協議の再開に直結する。また、北朝鮮が猛反発している米国による事実上の金融制裁問題を6者協議で話し合うことも画策している。
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