【主張】拉致と指定解除 米大使の進言を生かそう | trycomp2のブログ

【主張】拉致と指定解除 米大使の進言を生かそう

シーファー駐日米国大使がブッシュ大統領に対し、北朝鮮へのテロ支援国家指定を解除しないよう求める公電を送ったと米国で報じられた。

 シーファー大使は昨年3月、横田めぐみさんが拉致された新潟市を訪れ、「私の一生で一番悲しい話だ。あの通りを歩いて心を動かされない人はいないと思う。本当にひどいことが行われたということを身近に感じた」と語った。翌4月に横田さんの母親とブッシュ大統領の面会が実現したのも、同大使の働きかけがあったからだといわれる。

 拉致問題に理解のあるシーファー大使の進言は、拉致問題の進展がないままの安易な指定解除に懸念を示している日本政府にとって、心強いメッセージである。大使の進言を対米外交に生かすべきだ。

 来月中旬に予定されている福田康夫首相の訪米を前に、谷内正太郎外務次官らが訪米し、国務省の担当者から指定解除問題などについて説明を受けている。福田首相は「拉致問題が解決しない限り、北へのテロ支援国家指定解除には反対だ」とブッシュ大統領にはっきり言うべきである。

 改めて言うまでもないが、拉致は、被害者の一人である田口八重子さんが大韓航空機爆破事件(1987年)を起こした北の女性工作員、金賢姫元死刑囚に日本語を教えさせられたことからも分かるように、北のテロ工作の一環として行われた国家犯罪である。めぐみさんらも、北の工作員の日本語教育などをさせられていた。

 従って、拉致被害国の日本にとっては、拉致問題が解決しない限り、北がテロ国家またはテロ支援国家でなくなることはあり得ないのである。

 福田首相は26日夜、拉致被害者家族会と面会し、「できれば北朝鮮との関係を修復したい。その第一歩が拉致問題だ」などと述べた。首相が被害者家族と会うのは当然であり、遅すぎたくらいだ。

 米下院の外交委員会小委員会で、指定解除に前向きとされるヒル国務次官補は、拉致問題について「北朝鮮に日本の懸念に対応するよう求め続けていく」と述べた。シーファー大使の進言をきっかけに、米議会で拉致と指定解除をめぐる問題がさらに盛り上がることを期待したい。

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