北山結子さん:行方不明10年 両親「新情報を」 三重
三重県明和町の県立松阪工高3年、北山結子さん(当時17歳)が、アルバイト先の町内の学習塾を自転車で出た後、行方が分からなくなってから13日で10年になる。県警は誘拐事件とみて延べ3万人以上を動員して捜査してきたが、有力な手掛かりはつかめていない。両親は事件から10年を前に毎日新聞の取材に応じ「思い出すのは笑顔の結子ばかり。帰ってきてほしい」と再会への思いを語った。【飯田和樹】
「いつもこれにほっぺを押しつけるようにして寝ていたんです」。結子さんの母博子さん(56)は、娘のお気に入りだった手のひらほどの大きさのブタのぬいぐるみを前に静かに話した。一番の思い出は、毎日塾に迎えに行っていたこと。わずか15分間だが、車内で学校や友だちのことを楽しそうに話した。だが「あの日」だけ、車が使えず、迎えに行けなかった。「結子が『1人でも大丈夫』と言った日に限ってあんなことが起こるなんて」と首を横に振る。
父澄雄さん(54)は「捜査の状況は当初と変わらず、私たちと結子との時間は止まったまま」と語る。「高校1年の時、県内の単身赴任先に食事を作りに来てくれた」と話す澄雄さん。テレビ番組に出演し、超能力者の話も聞いたが「結局、何も分からなかった。とにかく新しい情報が欲しい」
博子さんは持病のぜんそくの発作で、思うように動けない日もある。しかし「陰膳(かげぜん)をすると無事に帰ってくる」と信じ、結子さんの食事をいつも用意している。
県警は13日に結子さんの写真入りの新しいビラを配布し、改めて情報提供を呼びかける。
毎日新聞 2007年6月10日 3時00分
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