国交正常化交渉 「過去の清算」で対立 北、日本一括案を拒否 | trycomp2のブログ

国交正常化交渉 「過去の清算」で対立 北、日本一括案を拒否

 【北京=大谷次郎、野口東秀】日本と北朝鮮は六日、北京市内のホテルで国交正常化交渉を行った。日朝平壌宣言(平成十四年)に基づき、拉致事件などを解決し国交を正常化したうえで、「過去の清算」を経済協力によって一括解決する方針を提示した。北朝鮮側はしかし、「その方法だけでは難しい」と拒否し、合意には至らなかった。双方の思惑の隔たりを改めて浮き彫りにした格好で、今後の交渉も容易でなさそうだ。

 平成十四年十月以来、約三年三カ月ぶりとなるこの日の国交正常化交渉で日本側は、平壌宣言に基づく「経済協力方式が唯一の現実的な方法だ」と主張し、これによって「過去の清算」に対応する考えを表明。だが、北朝鮮側は「『過去の清算』を早期に行うことが重要だ」と反論した。

 協議は、日本から具体的な資金援助を早期に引き出し、正常化交渉を少しでも先に進めたい、との北朝鮮側の思惑が色濃いものとなった。しかし、「過去の清算」を先行させようとの一連の要求は、国交正常化後の経済協力実施を明記した日朝平壌宣言を逸脱している可能性もある。しかも、宣言に明記された「財産および請求権の放棄」は終戦時までのもので、今後、北朝鮮側が「『戦後補償』の問題を改めて提起してくる可能性もある」(政府関係者)ともみられる。

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≪主なやりとり≫

 【交渉の進め方】

 原口幸市大使 拉致問題を含む諸懸案の解決なくして国交正常化はない。

 宋日昊大使 日朝平壌宣言に従い過去の清算を早期に行うことが重要だ。

 原口氏 平壌宣言を踏まえ交渉を行う用意がある。昨年十二月の政府間協議で「拉致、安全保障問題の解決のため誠意を持って具体的措置を講じる」と合意した。これが大前提だ。北朝鮮は拉致を含めた諸懸案に誠意を持って対応する必要がある。経済協力方式が唯一の現実的な方法だ。

 宋氏 その方法一つだけでは駄目だ。さまざまな例外問題が提起されることもあり得る。

 【在日朝鮮人の法的地位】

 宋氏 在日朝鮮人は現在も差別的待遇を受けている。これは植民地(支配)全体から生まれた問題であり、過去の清算と絶対に切り離すことはできない。これがわれわれの立場だ。(在日朝鮮人系の信用組合の不良債権問題をめぐり)整理回収機構が担当している問題について日本政府に適切な措置を要求する。

 【文化財返還問題】

 宋氏 原状回復が基本だ。破壊されたり損傷しているものは復旧が必要。損失したものは、どのような形態であれ、補償しなければならない。

 原口氏 仮に北朝鮮由来の文化財が(日本に)あるとしても、合法的、正当に入手したものだ。

 【その他】

 原口氏 北朝鮮の対日貿易債務は問題解決のため返済すべきだ。コメ支援への利子を支払い平成十四年十二月に茨城県日立港で座礁した北朝鮮船籍の貨物船の油流出で県が支払った費用も弁済すべきだ。(北京 共同)
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