核完全放棄を確約させよ 6カ国協議 | trycomp2のブログ

核完全放棄を確約させよ 6カ国協議

 北朝鮮の核開発問題をめぐる6カ国協議が、8日から北京で開かれる。

 これに先立ち、米朝両国は1月、6カ国協議代表がベルリンで、金融問題専門家が北京でそれぞれ話し合った。

 昨年12月、1年1カ月ぶりに再開された6カ国協議では、北朝鮮が米国による金融制裁の解除を主張して譲らず、核問題の交渉には入れなかった。

 今回の6カ国協議は、米朝直接対話を踏まえた上での開催となる。米朝間の協議での具体的な合意内容は明らかにされていないが、米首席代表のヒル国務次官補は「協議を進展させる基盤はできた」と一定の成果を強調した。

 直接対話を拒んできた米国の歩み寄りが、金融制裁解除に固執する北朝鮮の態度を軟化させ、核放棄に向けた実質的な協議が進展することを期待したい。

 ただ、これまでの経緯を見る限り、決して楽観はできない。

 2005年9月の「6カ国協議共同声明」で、北朝鮮はすべての核兵器と既存の核計画を放棄し、核拡散防止条約(NPT)への復帰と国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れを約束した。

 それにもかかわらず、昨年7月に弾道ミサイルを連続発射し、同10月には核実験を実施した。

 先の米朝協議で、北朝鮮は金融制裁解除とエネルギー支援を前提条件に、寧辺の原子炉の稼働停止と査察を受け入れる用意があることを示唆したとされる。

 だが今回も、譲歩するふりをしながら、最大限の成果を引き出そうという、北朝鮮得意の戦術ではないかとの疑念は捨てきれない。

 6カ国協議の目的はあくまでも北朝鮮の核完全放棄である。核施設を一時的に凍結しても、再稼働が可能であれば意味はない。核開発再開が後の外交駆け引きの材料とされるのは目に見えている。

 最初の一歩として「凍結」はあり得るが、その後の完全廃棄を確実にする具体的な工程表とセットでなければ受け入れることはできない。インドやパキスタンのように、北朝鮮がなし崩し的に核保有国となってしまうことだけは何としても阻止しなければならない。

 金正日独裁体制の打倒を掲げた米国のブッシュ政権は、イラク政策の失敗で大敗した中間選挙後、柔軟路線に転じつつある。軍事力を背景にした強硬路線一辺倒を軌道修正し、直接対話の回路を開いたことは評価できる。

 しかし、外交での小さな「成果」を求めるあまり、譲歩を重ねて北朝鮮のペースにはまってはならない。

 北朝鮮が協議の場に出てくるのは、国際社会による経済制裁措置が効果を上げている証拠だ。

 この包囲網にほころびが生じないよう連携を強化しつつ、非核化というゴールに向けて着実に網を絞っていくしか、今のところ有効な手だてはない。

=2007/02/05付 西日本新聞朝刊=議

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