北朝鮮向け放送は30日開始 拉致情報求め | trycomp2のブログ

北朝鮮向け放送は30日開始 拉致情報求め

 北朝鮮による拉致問題を調べている特定失踪(しっそう)者問題調査会(荒木和博代表)は26日、東京都内で記者会見し、北朝鮮向け短波ラジオ放送「しおかぜ」を30日から始めると発表した。横田めぐみさん=失跡当時(13)=ら拉致被害者や、調査会が「拉致の可能性が否定できない」としている失跡者などの情報提供を呼び掛け、激励などのメッセージも送る。道内関係者も「救出の突破口になってほしい」と期待している。

 英国の電波配信会社に委託し、北朝鮮全域に向け、近隣国の施設を使って毎日午後十一時半から三十分間放送する。周波数は五・八九メガヘルツ。拉致被害者、拉致の可能性が否定できない失跡者ら計約二百七十人の氏名や失跡時の状況などを読み上げ、十一月後半からは家族のメッセージも流す。

 札幌出身の拉致被害者石岡亨さん=同(22)=の兄章さん(51)=札幌=は「北朝鮮では多くの人がひそかにラジオを聴いているという。拉致被害者が放送を聴き、日本で救出に努力していることを知れば励みになる」と期待。「脱北する人が被害者の手掛かりを持ち出してくれる可能性も高まる」と付け加える。

 一九六八年に稚内で失跡し、調査会が「拉致が濃厚」とする斉藤裕さん=失跡当時(18)=の姉由美子さん(68)=札幌=も「放送の存在が北朝鮮内で徐々に広まれば、いつか拉致被害者が聴いてくれるのでは」。

 同じく「拉致濃厚」とされ、道内旅行中の七七年に旭川で失跡した京都の予備校生前上昌輝さん=失跡当時(20)=の母なみゑさん(74)=京都=は「『ずっと待ちつづけている』と伝えたい」と語った。

 拉致被害者の家族会は資金面も含め、放送に全面協力する方針。横田めぐみさんの父の滋代表=札幌出身=は「めぐみを励ますだけでなく、本人の拉致を描いた漫画本が出版されていることなど、救出運動の様子なども伝えたい」と言う。

 放送に年間約三百万円かかるといい、調査会はカンパを募っている。振込先は、郵便振替口座00160-9-583587で、名義は「特定失踪者問題調査会」。
北海道新聞 社会