米朝両国:口座解除で「最大の懸案」にひと区切り | trycomp2のブログ

米朝両国:口座解除で「最大の懸案」にひと区切り

 【北京・西岡省二】マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」で凍結されていた北朝鮮関連資金約2500万ドルが全面凍結解除されることになり、核問題をめぐる6カ国協議の進展を障害だった米朝間の「最大の懸案」にひと区切りがついた。全面解除に固執してきた北朝鮮は、今回の措置を「一定の外交的成果」と位置づけているとみられるが、米国側はこれをテコに北朝鮮に核廃棄プロセスを迅速に進めるよう圧力を強める考えだ。

 BDAでの口座凍結は最高指導者の金正日(キムジョンイル)総書記らの資金源を圧迫しただけでなく、北朝鮮の国家的イメージを汚したといわれる。貿易取引や投資の誘致、国際金融体系への加入などの点で、直・間接的に北朝鮮の対外取引に大きな影響を与えていた。

 米国側は当初「北朝鮮がまず不法活動を停止すること」を主張して北朝鮮との取引には応じなかった。しかし、昨年10月に北朝鮮が核実験を実施したのに加え、11月の米中間選挙でブッシュ政権が敗退したことを受け、米国は政策を転換。BDA問題で強硬姿勢を取り続けるより核不拡散に主眼を置いて核問題解決を優先させるよう方針を変え、北朝鮮に対する譲歩の姿勢を見せ始めた。

 米国側は14日のBDA問題に対する決定で、凍結資金の解除の範囲を決める権限がマカオ当局にあるとの判断を明確にし、北朝鮮が要求する全面解除への道を開いた。米国は「マカオ当局一任」の立場を示しながらも、実態としては全面解除を容認していたようだ。また、特別行政区のマカオに対しては、中国政府が強い影響力を持つため、今回の全面解除の背景には中国側の政治的配慮があったことは間違いない。

 「BDAが解決されたので、60日以内の(北朝鮮の)核施設停止・封印は、大きな障害はないだろう」(千英宇(チョンヨンウ)韓国外交通商省朝鮮半島平和交渉本部長)など協議進展への期待は高まった。だが、BDA問題によって米国が国際社会に示した北朝鮮の不法金融活動の実態解明という課題は残されたままだ。グレーザー副次官補は19日の会見で「(過去18カ月間のBDA調査で)米国は国際金融システムの不法行為には寛容さを見せないことを証明した」と強調しており、米朝対立の火種は依然残されたままだ。

毎日新聞 2007年3月19日 12時12分 (最終更新時間 3月19日 12時43分)

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